裄は短しタスキは長し

数種類のテーマを軸にその時の気分で書きます

2020/06/02 19:36 アシガール 第8話

警固役に昇進!

 忠清の命を救った功を認められ、唯は忠清の警固役に昇進。天野家に寄宿し武者修行を始めるが、なかなか思うように上達しない。

 忠清は怪我の治療で不在中に黒羽城に到着していた婚約者の阿湖姫と対面する。

阿湖姫と再会

 厩の悪丸たちのところに顔を出した唯は、遠駆けに出たいので馬を借りたいという阿湖姫を見かけ、山中で水を施してくれたのが阿湖姫だったことに驚く。阿湖姫に部屋に呼ばれた唯は、対面した忠清から「婚儀を延期したい」と申し出があり、「私のことがお好みではないようだ」と悩みを打ち明けられる。侍女のかめの話では、忠清が「鐘ヶ江のふき」という娘にご執心のようだと教えられ、唯の心中は穏やかではない。唯は阿湖姫に「時々話し相手になって欲しい」と頼まれる。忠清の様子が気になって落ち着きのない唯を、吉乃は厳しく叱る。 

「こちらの気持ちがなぜ分からぬ」

 高山の不穏な動きに緊張が走る黒羽城内。次の戦では成之が先陣を務めることになったが、信茂からその件を聞かされた唯は、成之を追い、国境近くの山中の庵へ向かう。そこには如古坊と高山方の武将坂口がいた。唯は先陣を率いた成之が高山勢と合流し、黒羽城を攻める手はずになっていることをつかむが、成之たちに見つかってしまう。忠清に知らせるために急いで戻った唯だが、如古坊に捕まり成之の部屋に連れ込まれる。

 吉乃のところで信近から「酔いつぶれた唯之助が、成之さまに抱えられて部屋に連れていかれるのを見た」と聞いた忠清は急いで城に戻り、成之の部屋から唯を連れ戻す。「高山の動きを探りに山へ行った」という唯の言葉に、彼女を無事に両親の許に帰さねばという思いに悩む忠清は、激しい怒りをぶつける。

 「お前の助けなど要らぬ。お前はこちらの世の者ではない」という忠清の言葉に傷ついた唯だが、吉乃と信近の会話から、吉乃が唯之助のために村へ帰ろうと思っていること、もともと武家の娘であること、それを知った信近の再婚の申し出を聞いてしまう。翌朝、自分のために信近の求婚を断ったと思う唯を吉乃は一喝。「お前はお前のおりたい処に力を尽くしておればよい、励みなされ」と励まされ、唯は忠清に会いに行く。 

「いやなのだー」

 昨夜の暴言を詫びる忠清に、唯は成之が高山側と内通していて、出陣したら高山勢と合流し黒羽城を攻めることを画策していること、吉田城の襲撃にも成之が関与していたことを報告する。「わかった」と言って立ち去ろうとする忠清の後ろ姿に「若君が鐘ヶ江のところに行くのは嫌だ」と叫び、泣きじゃくる唯。忠清は人違いだったと伝えに行っただけだと説明し、悲しませた詫びに、明日は満月だからお前が帰るのを見送ろうと提案。「すぐ戻ってきますよ」といぶかる唯だが、ふくの時のような娘姿が見たいと請われ、「おしゃれしてデート、ってこと?」とはしゃぐ唯。「どうやらわしも嫌なのだ」唯が去った後、呟く忠清。早速唯は役者のあやめのところへ行き、娘姿になるために協力してもらうことに。

 成之の許へ出向いた忠清は、次の先陣の役は自分に譲ってくれるよう頼む。 

「それ、3分後にもう一度言って下さいます?」

 「えっと、ふくです。」久しぶりに娘姿の唯を見て忠清は喜ぶ。池のほとりで満月を見上げる二人。忠清の「この世に、わしの前に現れたことに礼を申す」という言葉に、唯は「「永遠の別れみたいだ」と笑う。「お前のことは生涯忘れぬ」と言われ、脇差を抜いた状態で駆け寄ってきた唯は「今までちゃんと言ったことがなかったけど、若君のことが」と言い残し平成へ戻る。家族に「今度あっちへ行ったらもう戻れないけど、若君と必ず幸せになる」という唯だが、尊に燃料は今回の移動で使い果たしてしまったこと、忠清もそのことを承知していたことを知らされる。

2020/05/30 20:05 「のぼうの城」2012年

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  原作の和田竜著「のぼうの城」を読んだ記憶はあるのだが、感想の記録がない。

刊行が2007年、どうやら記録を付け始める以前に読んでいたようである。ドキュメントが何も保存されていない。

 映画制作の最重要課題の一つが、「長親を誰にするか?」だったのではないだろうか。

 実際、原作の「図体がでかく、のっぺりとした風貌」という表現に、野村萬斎さんははまったく一致しない。とはいうものの、長親は「誇り高い」気性だから、気品はなくてはいけない。また見せ場の田楽踊りが下手っぴいではストーリーが破綻してしまう。所作指導、舞の特訓などの準備の苦労を思えば、やはり体格と容貌ぐらいは犠牲にして萬斎さんに、となったのだろう。

 おかげで映画の長親は原作のそれよりずっと気品があって洗練されていてキレッキレ、という印象が残った。 

 映画にはない小説版の見どころとしては、酒巻靱負は遊軍ではなく、城への入り口の一つを任されている。だから、攻防戦の場面は正木丹波(佐藤浩市)、柴崎和泉(山口智充)、と酒巻靱負(成宮寛貴)の三場面ある。また柴崎和泉は映画版のヴァイキングと野武士を足して二で割ったようないで立ちではなく、朱一色の甲冑に黒い槍、つまり丹波と正反対のカラーコーディネートで、丹波の皆朱の槍への野心を表現している。

 

図書館再開まで、あと一晩。うん、長かった。

2020/05/26 05:55 アシガール 第7話

唯、天野家へ身を寄せる

 逃げ回る唯は、忠清と遠乗りにやってきた草原にいた。そこで「じい」こと天野信茂が忠清をの後を追おうと切腹しようとしているところに遭遇し、慌てて止めに入る。

 お尋ね者の唯を屋敷で匿うという信茂に息子で家老の信近は反対するが、「次の満月に、若君はきっとお戻りになる。信じて待ちましょう」という唯の熱意に押され、下働きの娘の格好で天野家に匿うことに。

 城内で成之と会った松丸家の阿湖姫は、忠清が負傷したまま行方不明では、婚儀もどうなるかわからない。早く実家へ帰ってはいかがかと意地悪く言われ、不愉快に。

 信近、小平太親子に呼ばれ、改めて吉田城にいた理由を問い質された唯は、如古坊と高山の坂口の忠清襲撃計画を漏れ聞いてしまったことを告白。驚いた二人は成之の関与について尋ねるが、唯は「わからない」と答える。信近は唯に、今の話を決して漏らすな、屋敷の外へは絶対出るなと厳命する。 

忠高、成之に会う

 黒羽城内では忠高が成之の許を訪れていた。幼いころ毒を盛られ体が弱い、荒事は好まぬという成之。忠高が去り際に扇で不意打ちを仕掛けると、成之はそれを容易に手でかわした。

「なるほどのう」と言い残し立ち去る忠高。 

唯、投獄される 

 自分の居所を聞き出すために「おふくろさま」吉乃が連行されたと知った唯は、自ら出頭し投獄される。今夜は満月、若君が戻ってくるはずだから一晩の辛抱だと唯は自分を奮い立たせる。

 詮議の場での吉乃の聡明な物言い、出頭してきた唯を「たわけ!」と一喝する毅然とした姿に魅かれた信近は、彼女を屋敷で預かることに。 

若君、帰還

 唯の日本史の教科書に羽木家に関する記述がないことを寂しく思う忠清。外出したかと尊に聞かれ、城跡へ行ったと答える忠清だが、速川家の玄関先には忠清の後をつけてきた女子高生が大挙して押しかけていた。女性の好みを聞かれて「唯ほど好もしいおなごに会ったことがない」という忠清の返事に尊は驚愕する。

 手土産にレンコンのはさみ揚げと、唯の好物のアーモンドチョコレートを渡され喜ぶ忠清だが、尊にタイムマシンは燃料が残り少なく、あと一往復しかできないと告げられる。

 自分があちらへ戻った後、唯がこちらに戻ったら、二度と会えない。「あいつなら戻らないっていうな」「どうしよう」と心配する覚と美智子に「唯は、わしが必ず父上母上の許にお返しいたす」と約束し、3人に礼を述べて忠清は戦国の世へ。

 轟音と共に、ジーンズ、パーカー、ショルダーバッグという姿で現れた忠清に慌てる源三郎。 

忠清、黒羽城へ

 朝になっても若君が戻らない、何かあったのではと心配する唯。衰弱した様子で詮議の場へ引き出された唯に、成之は高山への内通と忠清襲撃への関与の罪をなすりつけようとする。信近は反論を試みるが、唯を匿っていたことを公表できないため、歯切れが悪い。唯之助こと唯が女であることを暴露しようとする成之は、唯の着物をはぎ取れと命じるが、着物に手をかけたところで忠清が姿を現す。

 衰弱しきった様子で倒れている唯の姿に驚く忠清。城を秘かに抜け出し、隠家で傷を癒していた、唯之助のおかげで命拾いしたと説明する忠清。家臣たちは若君の帰還を喜ぶが、回復した忠清の姿に、成之は驚きを隠せない。「すまぬ、このようなことになっていようとは。」忠清は唯を抱きしめる。 

「あと一回、と申したらどうする」

 天野家で目覚めた唯。付き添っていた吉乃から、唯が天野家で静養できるよう忠清が取り計らってくれたこと、「小平太パパ」こと信近が三之助や孫四郎も呼び寄せるよう勧めてくれたことを聞かされる。

 忠清の命を救ってくれたことで、唯に礼を言う小平太。唯は小平太から忠清から預かったという包みを渡される。

 中身は尊からの手紙だった。若君が術後に感染症を発症し、予定通りに戻れなかったこと、唯のベッドで漫画を読んでいる忠清を隠し撮りした写真を同封してくれたことに盛り上がる唯。手紙の最後にタイムマシンの燃料が残り少ない、詳しくは若君に聞いてくれとあるのを読んだ唯は、忠清に会いに行こうとするが、既に部屋の外に忠清が来ていた。会えた嬉しさとアーモンドチョコに喜ぶ唯。タイムマシンの脇差を返してもらった唯は、燃料が残り少ないと尊が手紙で知らせてきた、あと何回移動できるのかと忠清に尋ねる。「あと一回、と申したらどうする」と言う忠清に「だったら帰るのは諦める」と答える唯。「案ずるな、それはあと二回使える。次の満月には、必ず家へ帰れ。そして戻って参れ」。唯を家族の許へと返すために忠清は嘘をつき、城へ戻る。

2020/05/23 13:19 「ミスティック・リバー」2003年

 図書館が臨時休館になってしまい、「書架の森を行く」のネタが仕込めなくなってひと月余り。いよいよ来月再開して頂けそうだ。長かった。 

 「ミスティックリバー」は2001年に刊行したデニス・ルヘインの同名の小説を映像化したもの。2003年公開。監督クリント・イーストウッド。小説の発表から映画化まで2年、案外早かったのだな、と思っていたら監督がイーストウッドだった。

 私が原作を読んだのは2010年で、ある事件をきっかけにして、幼友達だった3人の男の運命の歯車がが悲劇に向かって回りだすのだが、これがまた何とも救われない。原作を先に読んでいる観客としては、映画版「ミスティックリバー」は、街並みを覆うような閉塞感とか、暴力とか、悪意とか、原作のザラザラした空気を余すところなく映像化できた成功例だと思う。

 監督のほかに見覚えのある名前がもう一つ。ショーン・デヴァイン役のケヴィン・ベーコン。おぉ「フットルース」(1984年)のあの青年か!年取ったなー、私もだけど。

 

 2010年の小説の感想に「昔なら、いかにもアメリカ的な犯罪の描写だと思うようなシーンを、かなり当たり前のように受け止めている自分がいる。それだけ日本の刑事事件も凶悪化、残虐化しているせいだろうか」と書いていた。

2020/05/19 19:23 アシガール 第6話

忠清、一命をとりとめる

 3分経っても忠清が戻ってこない。騒ぎが大きくなり、唯は焦る。

 突然現れた忠清の治療にあたる母美智子。唯からの手紙に気付いた尊は、彼が姉の一目ぼれした若君だと気付く。病室で意識を取り戻した忠清は、予想外の光景にに戸惑うものの、その容姿と礼儀正しい言動で看護師たちを魅了する。

 尊はタイムマシンのことを両親に説明するが、全く理解してもらえない。忠清も理解出来ていないのだが、それでも動じない彼の様子に尊は感心する。

 傷がふさがり、退院する忠清。タクシーで街を見物するはずが、車のスピードに適応できず、早々と帰宅。唯の部屋で漫画を見ながらくつろぐ忠清は、写真立てのメダルをくわえた唯の写真に思わず微笑む。

 忠清に「そろそろ城へ戻ろうと思うが、黒羽城はここから遠いのか?」と聞かれ、尊は返事に窮する。状況を全く理解できていない忠清と、戦国時代に取り残された唯を心配する速川親子。とにかく明日城跡を見てもらうことにするが、一族滅亡の史実は伏せておくことに。

若君、街へ

 忠清の制服姿にはしゃぐ美智子。思わぬイケメンの登場に騒ぐ女子高生を見て「(女子高生を)あれは良い。欲しゅうなった、わしにくれ。」と尊に冗談を言う忠清だが、不良に絡まれる木村先生を見かねて助けに入り、不良たちを叩き伏せる。強引に加勢させられた尊の「初めてケンカした。」という告白に「幸せなことじゃ、争いを知らず、暮らすことが出来る。」と忠清。「やはり木村は不意打ちに弱いようじゃ、精進いたせ。」忠清の言葉に思わず「はいっ」真面目に返事する木村先生。

 城跡の石垣を見た忠清は、ここが450年後の世界であることを理解する。あらためて唯の「自分を守る」という言葉の意味が気になった忠清は尊にそのことを尋ね、尊は羽木一族滅亡の史実を話してしまう。帰宅後、事実を話してしまったことを咎める美智子に「あの若君なら逃げない。全力で立ち向かう」と尊は反論する。

ならば運命は己の力で変えてみせよう 

 気落ちする忠清を心配する尊。忠清は彼に「唯は己の力で宿命(さだめ)を変えられると思っているのか」と尋ねる。「姉はできるか否かを考えることはない。ただやる人だ。」と尊。

 「ならば宿命は己の力で変えて見せよう」忠清は帰還に向けて行動を開始する。覚の得意料理、レンコンのはさみ揚げの旨さと和やかに食卓を囲む親子の様子に心を打たれる忠清。

若君、行方不明

 忠清の行方は杳として知れず、混乱する忠清の父忠高と重臣たち。家老の千原は成之に政に参加してほしいと願い出る。一方成之は、忠清の探索を自分に任せてほしいと父に願い出る。如古坊を警戒する唯は成之の周囲を探るが空振りに。部屋の奥から唯に放たれた手裏剣を刀で叩き落した成之は、如古坊の軽率さに激怒する。忠高、忠清父子への恨みを募らせる成之の母久。

唯、指名手配に

 成之の策略で若君かどわかしと高山方への内通の嫌疑をかけられた唯は、仲間の助けで城外へ脱出。山へと逃れる。山中で道に迷ったという女性に、黒羽城への道を教える唯。倒れていた彼女に水を施してくれたのは、忠清の婚約者として黒羽城へ向かう松丸阿湖だった。「ひと月の辛抱だ」と気力を振り絞る唯だが、速水家の忠清は満月の前夜、「ここは穏やかでよい里であった」とつぶやいてその場に倒れてしまう。「感染症ね。しばらくは安静に」と美智子。忠清の帰還はひと月延期に。