裄は短しタスキは長し

数種類のテーマを軸にその時の気分で書きます

2020/05/30 20:05「のぼうの城」2012年

のぼうの城 | 和田 竜 |本 | 通販 | Amazon

  原作の和田竜著「のぼうの城」を読んだ記憶はあるのだが、感想の記録がない。

刊行が2007年、どうやら記録を付け始める以前に読んでいたようである。ドキュメントが何も保存されていない。

 映画制作の最重要課題の一つが、「長親を誰にするか?」だったのではないだろうか。

 実際、原作の「図体がでかく、のっぺりとした風貌」という表現に、野村萬斎さんははまったく一致しない。とはいうものの、長親は「誇り高い」気性だから、気品はなくてはいけない。また見せ場の田楽踊りが下手っぴいではストーリーが破綻してしまう。所作指導、舞の特訓などの準備の苦労を思えば、やはり体格と容貌ぐらいは犠牲にして萬斎さんに、となったのだろう。

 おかげで映画の長親は原作のそれよりずっと気品があって洗練されていてキレッキレ、という印象が残った。 

 映画にはない小説版の見どころとしては、酒巻靱負は遊軍ではなく、城への入り口の一つを任されている。だから、攻防戦の場面は正木丹波(佐藤浩市)、柴崎和泉(山口智充)、と酒巻靱負(成宮寛貴)の三場面ある。また柴崎和泉は映画版のヴァイキングと野武士を足して二で割ったようないで立ちではなく、朱一色の甲冑に黒い槍、つまり丹波と正反対のカラーコーディネートで、丹波の皆朱の槍への野心を表現している。

 

図書館再開まで、あと一晩。うん、長かった。

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