裄は短しタスキは長し

数種類のテーマを軸にその時の気分で書きます

2013-02-10 21:49:29.0 只今、内転筋がピクピクです

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 先日、初めてネットでのお買い物に挑戦した。
 1品目はレッグマジックX。開脚運動で内腿の筋肉を鍛える、あのマシンである。「冬場の運動不足解消に欲しい」と父が電話サービスを利用しようとしていたので、ものは試しと注文に挑戦した。チラシでは補助マットやエクササイズ用DVD付きのセット価格で1万円のところネット注文では本体のみで9800円。使ってみると補助マットは必要なかったし、エクササイズ用DVDは取説DVDを見る限り、余りにハードでとても到達できそうにないレベルのようだったので、結論からいえばオトクな買い物だったと思う。
 マシンを使用した感想だが、「1日1分でOK」のお手軽過ぎるうたい文句は決してハッタリではない。現在使用開始から10日ほどだが、最初は1回1分間の継続は拷問に近かった。職場の同僚に話したところ、彼女の友人はこれを頑張りすぎて肉離れを起こし断念したそうで、以後私は1回40秒程度、小休止をいれながら1日数回を目安に、こまめに使用することを心がけている。春までに内腿と腰回りのタプタプが少しは解消してくれたら・・・と願っているが、効果を実感できるまでにはまだまだ先が長そうである。

2013-02-07 22:24:05.0 グローバル化する海外ミステリー ドイツ編その2

 F・フォン・シーラッハは新聞の書評欄で「罪悪」紹介されていたのがきっかけだった。
 ところがなぜこの方の名前に引っ掛かりを覚えたのか、全く心当たりがない。それでも縁はあったようで、図書館で処女作「犯罪」を発見。思わず手に取った。後日このミス12年版を見直していたら、「犯罪」が海外部門の2位に入っていた。引っ掛かりの理由はこれだったようだ。
 カヴァー折り返しの紹介文によれば、シーラッハは高名な刑事事件弁護士だそうで、収録されている11篇の短編は現実の事件がモチーフになっている。長年連れ添った妻を斧で殺してしまった老医師。家宝の茶碗を盗まれた日本人実業家の決して表沙汰にできない奪還方法。兄を救うために法廷を欺く犯罪者一家の末弟。羊の目を恐れ、目をくりぬき続ける伯爵家の御曹司。愛する弟を溺死させたチェリストの姉。応対した女性銀行員が憐れに感じるほどの弱気な強盗の意外な経歴。なるほど高名な、というだけのことはあるなと思わせる一癖も二癖もある事件ばっかりで、ありきたりなものは一つもない。それでも全作品を通して共通するトーンが感じられるのだから、著者が関わった被告人と犯行の経緯はみな、内包している魔性が共通しているのではないかなと思う。
 「犯罪」から数カ月後、海外文学の書架の間を歩いていたとき、「あ、この前読んだ『犯罪』だ」と思ったらそれがシーラッハの第2作「罪悪」で、おっと見逃すところだった、と慌てて借りた。1作目よりも1篇1篇が短いような印象を受けたが、多分私の頭のなかでシーラッハ・ワールドができつつあるからだろう。もしくは長編執筆のための章立てを意識しているのかもしれない。
 犯罪はなぜ起こるのか。理由はいろいろあるのだろうが、今回はもう宿命、巡り合わせ、その場のノリ、みたいなものに支配されてしまった犯罪が多いように思った。と同時にきっかけが些細なことであればあるほど、犯行そのものは逆に残忍さを増している印象を受けた。作中の「私」は被告を前に常に揺れ続ける。彼らの味方という立場を堅持し、被告の無罪判決を目標としながらも、目標達成に酔う心境には程遠い憂鬱。時に著者はドイツの刑法に対する不満も漏らしていて、どこの国の法律も決して完璧ではないのだな、と妙に納得してしまった。

2013-01-28 22:29:03.0 我ながらどういうつもりやねん

 自分のブログを読み直す、というのはあまり楽しい作業ではない。がしかし、認知症のお年寄りのごとく何度も同じ話題を引き合いに出さぬよう用心のために、嫌々ながら読んでいるが、前回はひどかった。全面的に書き直したくなるくらいひどかった
 「図書館ヘビーユーザー」は基本的に取り上げた本はオススメの立場をとり、「多くの方に読んでもらいたい」「もっと沢山の人に図書館を利用してほしい」という思いで書いている。
ただ一口に「面白さ」といってもあまりに漠然としているし、面白さ読みやすさは必ずしも一致しない。だから自分が読み易かったものはそこを強調することにしている。
 ただ、他人が前回のアレを読んで「アイ・コレクター」を誰かが読みたいと思うだろうか?と思いながら読み返すと、これで読みたいと思わせるのは無理だぁぁぁーという気分になる。
 というわけで、「ブログ見て『アイ・コレクター』読みました」という奇特な方がいらっしゃいましたらご意見ご感想をお待ちしております。

2013-01-28 22:28:52.0 グローバル化する海外ミステリー ドイツ編 

 ここ数年の海外ミステリ出版の動きの一つに、英米語圏以外の作家の作品の刊行が増えたことがある。「ミレニアム」をきっかけに一気に盛り上がった北欧勢に続いて、ドイツからはシーラッハやこのフェツェックなどが続々上陸してきた。面白そうな本、特に海外の作品を見つけ出すコツの一つに、出版社のコンセプトが明確なシリーズを手掛かりにする、という手がある。
 ミステリーならハヤカワポケットミステリブック。今回「新しく入った本」の書架にセバスチャン・フェツェック「アイ・コレクター」を発見した。タイトルで引っかかる、というのは新聞の広告、書評、以前読んだ本の巻末の広告、過去に「このミステリーがすごい!」でランクインしていた、のどれかであることが多い。ちなみに「アイ・コレクター」は「このミス」に掲載されていた。警察の見当たり捜査もこれに近いのではないだろうか。
 主人公のツォルバッハは元警察官。交渉人として活躍していたが、ある事件をきっかけに退職し、現在はベルリンで新聞記者をしている。物語はまず母親を殺し、子供を連れ去り、父親に探させて45時間7分以内に発見できればよし、できなければ犯人は子供の死体から左目を持ち去る、というベルリン市民を震撼させる連続殺人事件が発生するところから始まるのだが、ツォルバッハは犯人「目の収集人(アイ・コレクター)」の罠にはまり、容疑者として警察に追われる身となってしまう。やがて彼は潜伏しようとしていた隠れ家で出会った特異な能力を持つ盲目の女性の協力を経て独自に捜査をはじめるのだが、事件は思わぬ方向へ転がりだす。
 「アイ・コレクター」の注目すべきところはまず、章立てとページがすべて逆になっている。405頁のエピローグから始まって1頁のプロローグで終わるのである。当然何それ?と思うのだが、読み終わるとおぉなるほど、と納得できる仕掛けになっている。
 余計なお世話かもしれないが、鈍い私でも冒頭の数章で真犯人の目星がつき、しかも当たってしまった。加えて本文中で犯人を「目の収集人」としているならばタイトルに英語で「アイ・コレクター」はないだろう。原題か、もう少し気のきいた邦題が思いつかなかったものか、少し残念である。 ただ、下らないケチをこれだけつけておいて何だが、動機やストーリー展開は全く予測不能だったので面白さが台無しになったわけではない。作品そのものはとても楽しく読めた。
 現在、フェツェックは本作の続編となる第7作を執筆中だというが、どうなんだろう? そもそもツォルバッハはあのような結末の後、健全な社会復帰は不可能ではないかと心配のほうが先に立つ。この二人がコンビを組んで事件を解決するところがどうしても想像できない。
縁があれば「治療島」をはじめとする既刊の5作はぜひ読んでみたいと思う。


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2013-01-16 22:14:42.0 異常な高値とは言うけれど

 新年の築地の初競りで大間のマグロに1億5千万円超の値がついたという。
色々な人がそれぞれの立場で色々なことを言っていたが、皆一様に「異常な高値」だという見解。私はマスメディア、特にTVで放送されるの「皆一様の見解」というのが大嫌いである。絶対真面目に仕事してないだろ、とすら思う。
 そこで、私は独自に価格の検証をしてみた。テーマは
「マグロ1匹1億5千万円。妥当か否か
 食べる側には1億5千万円、確かに高額である。しかし獲る側にとってはどうなのだろう?
 今回初めてわかったことだが、1億5千万円のうち、約1億円が漁師さんに支払われるという。釣った漁師さんの、値段を聞いたときの「漁労長に相談しないと」という言葉、嬉しさや驚きと同時に、ある種の恐怖の表情は印象的だった。決して仲買人やブローカーみたいな人が暴利をむさぼっているわけではなく、私は約1億円も漁師さんに支払われると知って正直なところとても安堵した。
 次に漁のことを思った。具体的には成果と必要経費とリスクの問題である。
 あのように大きく、また良質のマグロは、どのぐらいの頻度で水揚げされるのだろう?
 いうまでもなく、マグロは自然界に生息するものを捕獲するのであって養殖したものではない。常に危険と隣り合わせの冬の漁場に、彼らは文字通り命がけで漁に出ていく。漁に出たからといって、マグロが釣れるとは限らない。漁に出られない日だってある。船上の作業の安全性を高めて、漁の効率を上げるなら船や探知機など設備投資は不可欠だ。燃料の心配もしなければならない。漁協の貸付制度などによる融資や返済は容易なのだろうか?
 海洋資源と和食に対する世界全体の意識の変化もある。マグロの漁獲高をめぐる動きは相変わらず日本には逆風だ。今や寿司はsushiとなり、マグロに限らずローカロリーで健康に良いからと海産物を食べる人口が世界的に激増した。おいしい魚は日本人が独占できるものではなくなってしまったのだ。
 というわけで供された命と供してくれた人の努力を思えば、「異常な高値」も妥当な価格だし、日本人はもっと感謝してマグロを食すべき、というのが今の私の見解である。