裄は短しタスキは長し

数種類のテーマを軸にその時の気分で書きます

2017-08-10 22:15:55.0 デニス・ルヘインのエッセンス

 次に何を読もうかなと館内をさまよい歩き、ハヤカワ・ポケット・ミステリの書架に、デニス・ルヘイン「ザ・ドロップ」を発見。「ミスティック・リバー」以来だな、と思って手に取ると、中々ポップで素敵な装丁。厚さも手ごろだな、と借りることにした。

 ポケミスにしては薄めで、気軽に読めるかと思いきや…これが「ミスティック・リバー」をぎゅぎゅっと凝縮した、ルヘインのエッセンスのような作品で、これがなかなかの読み応えだった。

 バーテンダーのボブが、道端で子犬を拾った瞬間、彼の人生が激変する。ところがこのボブさん、従兄の店を手伝う、さえないおじさんのようであり、登場人物のなかで一番の危険人物のようでもあり、最後まで結末が読めない。うわぁ、読者を突き放すような、こんな結末って…でも何かしら救いのある結末を用意したいと思ったら、これしかないのかもしれない。