裄は短しタスキは長し

数種類のテーマを軸にその時の気分で書きます

2017-08-26 21:36:19.0 開発かくあるべし

 8/25の読売新聞の2面。 

「顔」コーナーには排泄予測機器の開発に挑む中西敦士さん(33)。 

その左には新型ICBM開発を進めている北朝鮮と、開発の現場で上機嫌の金正恩。 

「開発」という共通項がありながら、これほど対極的な「開発」も珍しい。こういう配置の妙が、今まで全く関心のなかった世界を知るきっかけになるから、新聞は不可欠なのだ。

 

2017-08-22 20:38:37.0 もっと落語会に行きたい

 デニス・ルヘインは予想以上に重かったので、次は日本語のものか、翻訳でも少し軽めのものがいいな、と書架に足を踏み入れて間もなく、愛川晶の神田紅梅亭寄席物帳シリーズの第5弾「『茶の湯』の密室」を発見。書架の徘徊は(それでも習慣で一巡したが)十数分で完了した。

 前作の「示現流幽霊」で真打昇進が決定した八ちゃんこと寿笑亭福の助さんは、襲名披露で大忙しでは?と予想していたら、何と作品の中も現実と同じだけ時間が過ぎており、名前も山桜亭馬伝師匠を襲名済み、語り手である妻の亮子さんとの間には、なんと長男雄太君まで誕生していた。驚いたが、真打昇進にまつわるあれやこれやばかりを書き連ねるのは、確かにお話が面白くなさそうだ。馬春師匠ではないが、「ガテン」である。

 構成は話の数がぐっと絞られ、表題作の「『茶の湯』の密室」と「横浜(ハマ)の雪」という、やや長めの短編が2編。個人的な好みからすれば、表題作より後者のほうが面白かったので、こっちが表題作で良かったのでは?と思ったが、考えてみれば作中に出てくる「横浜(ハマ)の雪」は、新作の創作落語。やはり寄席もの、噺家さんつながりです、というところを主張するためにには古典の外題「茶の湯」が必要だ。こちらも「ガテン」。

 

 読み終えて無性に落語を聞きに行きたくなるし、「横浜(ハマ)の雪」実際に上演しているところを見たくなること請け合いである。

 

2017-08-10 22:15:55.0 デニス・ルヘインのエッセンス

 次に何を読もうかなと館内をさまよい歩き、ハヤカワ・ポケット・ミステリの書架に、デニス・ルヘイン「ザ・ドロップ」を発見。「ミスティック・リバー」以来だな、と思って手に取ると、中々ポップで素敵な装丁。厚さも手ごろだな、と借りることにした。

 ポケミスにしては薄めで、気軽に読めるかと思いきや…これが「ミスティック・リバー」をぎゅぎゅっと凝縮した、ルヘインのエッセンスのような作品で、これがなかなかの読み応えだった。

 バーテンダーのボブが、道端で子犬を拾った瞬間、彼の人生が激変する。ところがこのボブさん、従兄の店を手伝う、さえないおじさんのようであり、登場人物のなかで一番の危険人物のようでもあり、最後まで結末が読めない。うわぁ、読者を突き放すような、こんな結末って…でも何かしら救いのある結末を用意したいと思ったら、これしかないのかもしれない。