裄は短しタスキは長し

数種類のテーマを軸にその時の気分で書きます

2020/10/06 23:28 「秘密の森」Season2 第十三話 前編2020.10.3

イ・ヨンジェ、ウ・テハ、チェ・ビッの腹の探り合いが始まった。

 「パク・グァンス先輩は普段は飲まない酒に手を出すほど追い詰められていた。イ・ヨンジェ会長、貴女が何かしたんじゃないのか?」とウ・テハは問い詰めたが、彼女は否定した。

「私の名前は誰から聞いたのか?ひょっとしてソ・ドンジェ検事?」チェ・ビッの問い、ヨンジェは頷いた。

「よりによってファン・シモク検事に捜査を任せるとは」と嘆く会長にウ・テハは「コントロールできる」と受合う。

 もう一つの部屋ではオ・ジソン弁護士がカン・ヨンチョル検事長を説得していた。

 ハンジョ・エンジニアリングはヨンジェの兄(おそらく異母兄)が任されているらしい。で、彼の不正を検察に暴かせ、グループ内の自分の地位を盤石にしたい、というのが会長の狙いらしい。

 オ弁護士はヨンジェの亡き夫イ・チャンジュンを引き合いに出し、カン検事長に協力を迫るが、検事長は即答を避ける。会談の様子を聞き「疲れた。何もかも一人で対処しなきゃいけない。」憔悴した様子のヨンジェ。

 帰路についたチェ・ビッは、別荘に出向いた時のことを思い出していた。停車している車はカーナビが停止している。一体何が起こったのか?その時、別荘の中から姿を現したのがウ・テハだった。

 シモクがオフィスに戻るとキム・サヒュンが帰るところだった。「腹痛は大丈夫か?」と聞かれ一瞬とまどったシモクは、ヨジンのメールのことを思い出し、「大丈夫です」と答える。偽の目撃者のことを尋ねた後、帰宅するキム・サヒュンを見送り部屋に一人になったシモクは、キムのオフィスに忍び込み、先日目にした写真の床の木目を犯行声明の画像と比較するが、車のキーを取りに戻ったキムと鉢合わせしてしまう。激怒するキムに謝りながらも「次長は以前ソンナム支局に折られたそうですが、どこの部署でしたか?」と食い下がるシモク。「刑事二課だ!」キムはそう言い捨てて部屋を後にした。「偽の目撃者は詐欺の前科があり、ソンナム支局が起訴していた。」シモクはずっとそのことが気になっていたのだった。

 翌日、前日のヨジンの行動を勘ぐるチェ・ビッに完全否定するヨジンに「用心しなさい。ファン・シモク検事とて検事であることに変わりない」とくぎを刺す。ヨジンは犯人を捕まえたいので、引き続き捜査に参加したいと願い出るが、チェ・ビッはこれを却下する。

 カン・ヨンチョルは部下とハンジョエンジニアリングの捜査について検討していた。グループ内の勢力争いに検察を利用する魂胆なのはわかり切っている。「イ・チャンジュン先輩の苦悩したのがよくわかる」とぼやきながらもカン・ヨンチョルは計画に乗ることを、オ・ジソン弁護士に伝える。「上手く行きました。」イ・ヨンジェに結果を知らせるオ・ジソン弁護士。

 西部支局前での発表をテレビで見ながら嫌味を言うキム・サヒュンに「何だ?ついこの間までは何かとファン検事を擁護していたのに」。前夜の二人のいきさつを知らないウ・テハは訝る。

 

 自称するだけあって、キム・サヒュンはコーヒーが大好きらしい。シモクが注目した額に入った家族写真は、かごにまとめられ、その隣にはアロマ・ディフューザー。なかなかおしゃれである。とはいえ、さすがに無断で部屋に入られたことを知った時の剣幕は凄かった。

2020/10/02 06:16 「清明・隠蔽捜査8」今野敏

 「秘密の森」十三話の原稿が間に合わず、十四話も見ることが出来ない・・・ってことで、今回は「書架の森を行く」なんか久しぶりです。 

 前作「棲月」のラストで竜崎をのせて大森署から神奈川県警へ向かって走りだした公用車が、神奈川県警察本部へ到着するところから「清明・隠蔽捜査8」は始まる。 

 陣頭指揮を執る最初の事件現場は町田市。おなじみの伊丹刑事部長の言葉を借りると町田市と言うのは「神奈川県川崎市と横浜市に盲腸のように突き出している」ため、警視庁と神奈川県警の合同捜査の形をとる必要があり、着任早々竜崎は古巣の警視庁刑事部の顔なじみと、かつての捜査で面識があるが、ほとんど初対面の新任地の捜査員たちと共に事件解決に奔走する。 

 刊行が20201月とリアルタイムに近い。 

 例えば町田市と町田市民は、普段他の都民からは前述の地理的事情から神奈川県、神奈川県民とみなされているのに、一応(?)東京都なので今回Go toキャンペーンから除外されたことを大変不服に思っているとか、外国人、特に中国人による刑事事件に対する公安・外事警察や外務省の過剰なまでの忖度に対する批判とか、随所にタイムリーなエピソードがちりばめられている。 

 警察官僚である竜崎がその矜持を見せる、終盤の外事二課の捜査員や警視庁公安部長との会話は、本来激しいやり取りの応酬と息詰まる展開でストーリーの要となるはずなのだが、困ったことにこのシリーズを長年愛読している私には、なぜか爆笑シーンになってしまっている。 

 これは、竜崎の女房役(?)がすっかり板についた伊丹刑事部長の存在が大きい。 

 今回も原理原則亭主竜崎の言動に言葉を失う面々に、女房伊丹はある時は相手を励ますように、またある時はなだめるように、またある時は渋く竜崎を援護しながら、対話が円滑に、かつ有意義に進むよう心を砕く。今回も 

吉村(公安部長)「噂どおり、この人はかなり変わっているようだね」 

伊丹「はあ・・・それは間違いありませんが・・・」 

吉村「噂の竜崎が、こんなばかとは思わなかったぞ」 

伊丹「ええ・・・。たしかに、ばかです。いい意味でも、悪い意味でも」 

彼がここまでお膳立てしたところで、吉村に「そんなことではキャリア官僚はつとまらん」と言われた竜崎は 

「これまでつとめてきました。これからもつとめていけると思います」 

としれっと言い放つ。これで爆笑しない方が無理というものだ。 

 ところで今回の異動で、竜崎に「理解ある上司」という大きな変化が生じた。 

 佐藤実神奈川県警本部長は、前任者からの強い進言で竜崎を神奈川に引っ張ったのだ、という。冒頭でいきなり、ぞんざいな言葉遣いでさばけた雰囲気を発散してくる佐藤だが、彼はどこかで豹変するのか?と心配していたら、終盤でも 

「あっそ。ご苦労」 

「え、何それ。国家安全部ってやばいじゃない」 

とその軽やかさは変わることがなかった。そして事実をありのままマスコミに発表したいという竜崎に「隠すのは嫌いなんだね」と念を押し、「公務員が国民に隠し事をして、いいことなど一つもないと思います」という回答を笑い声で了承する。シリーズ中決して竜崎の無茶ぶりに動じない唯一のキャラが、今後どんな活躍を見せるのか、わくわくしているところである。

 

2020/09/29 15:52 「秘密の森」Season2 第十二話 2020.9.21

 謝礼金目的の嘘の証言。目撃者はギャンブルで拵えた多額の借金があった。ヨジンはチェ・ビッに、シモクはウ・テハに連絡する。警察の不祥事を否定できたチェ・ビッは「ファン・シモク検事にごくろうさまって言ってあげて。」とねぎらい、インタビューが完全に勇み足に終わったウ・テハはため息をつく。

 ヨジンがシモクを飲みに誘っている頃、ウ・テハもまたコーヒーを持って公園にチェ・ビッを呼び出していた。ウ・テハは、シモクがソ・ドンジェの事件の捜査の過程で、パク・グァンス弁護士の件を調べだし、既に妻に会ったことを話す。どうやらパク・グァンス弁護士は、ハンジョグループのために陰で動いていたらしく、ウ・テハとチェ・ビッはその詳細と、アルコール摂取の偽装のいきさつを知っているらしい。チェ・ビッはさらに自分のところへオ・ジソン弁護士がやってきたことをウ・テハに話す。「彼もパク・グァンスがハンジョのために動いていたことを承知で、私に接触してきたのだと思う。」これを聞いたウ・テハは「ファン・シモクは早くはずすべきだった。」ソ・ドンジェがらみの捜査からファン・シモクとハン・ヨジンを遠ざけよう、大量の仕事を割り振って、事件に首を突っ込ませないようにしようと、二人は示し合わせる。

 居酒屋に来たヨジンとシモク。「今さらだが画像のほうは本物だろうか?」シモクはパク・グァンスの事件についても話した。「運転中に突然死した弁護士の血中からアルコールが検出された。妻は『人並みには飲んだ』と言っているが、秘書は『決して飲まない』という。」シモクはつぶやく。「そういえば、現場のナムヤンジュはチェ・ビッの前任地だった。」とヨジン。ほぼ同時にお互いのの電話が鳴り、二人は早速、上司から次の会議の日程を告げられる。翌日、大量のデスクワークを命じられ、シモクもヨジンも捜査に手を出せない状態の中、目撃証言が嘘だったことにより、ペク・ジュンギチーム長は釈放される。

 何とか危機を脱したイ・ヨンジェ会長。パク・グァンスの件は「この辺でやめにしないと」何かまずいことがあるのか、パク常務は多額の現金を用意し、オ・ジソンと会う。パク・グァンスの件は口外しないこと。ところがオ・ジソン弁護士が「ソウル東部検察局長カン・ヨンチョルに話した」という。彼はファン・シモクと親しい。彼に突きとめられたら打つ手がない。ヨンジェはパク常務にチェ・ビッとカン・ヨンチョル両方に会う段取りを指示する。

 シモクが作成した検察の改革案にウ・テハは激怒する。キム・サヒュンは書き直しを命じられたシモクを自分の部屋へ呼び宥めるが、退室時、シモクは部屋に置いてあるものにを偶然目を止める。席に戻る際、シモクは事務官に偽の目撃者の前科が詐欺であることをを確認する。

 協議委員会の2度目の会合は、捜査権のあり方をめぐって泥沼と化し、たまりかねたチャン・ゴンの「こんなのが国の最高機関の会合と言えるんですか?」というきつい一言で、委員達は黙ってしまう。ウ・テハ達が昼食をはさんで続行するか、それとも日を改めるかを話し合っている時、突然激しい頭痛に襲われたシモクは我慢できずに退出する。シモクの過去の手術のことを知るヨジンはそれに気付き、慌てて彼の後を追う。非常階段で座り込んだまま動けないシモクのために、ヨジンはメンバーにメールを送る。

 「消化不良か?なんでハン・ヨジンがそんなことがわかるんだ?二人はどういう関係なんだ?」と訝しむウ・テハとキム・サヒュン。「らちが明かんな」苛立つシン・ジェヨンと並んで歩くチェ・ビッの携帯にメッセージが送られてくる。

 運転席に座ったウ・テハにチェ・ビッから電話が来た。「オ・ジソン弁護士が会いたいそうよ。」ウ・テハは「会いに行くなら自分も会いたい」と同行を申し出る。

シモクの頭痛はようやく治まろうとしていた。「強くなりましたね、検事さん。また病院へ連れて行かなきゃいけないかとハラハラしましたよ。」何か冷たいものを、とコーラを買っ来たヨジン。会議室に戻ろうとしたシモクは、彼女がメンバーに「ファン・シモク検事は具合が悪い」とメールで連絡したため、会議がお開きになったと知らされる。「だからその・・・下痢だと思われてるんじゃないかと。頭痛のことを無断で知らせるわけにもいかないし。」

検察庁まで送るというヨジンに、龍山署に行かねば、というシモク。ヨジンは「何かあればチャン・ゴン警部補がいち早く連絡してくれるから大丈夫。行方不明の捜査に協議会、ストレスのせいじゃないんですか?異動先が突然変更になって、慣れない職場で厄介な仕事。おまけに行方不明事件の捜査。全部いっぺんに来たストレスが、頭痛の原因では?前の職場では無かったんでしょ?会議はこの後もずるずると続く。だから頭痛が起きたんですよ。」とシモクを気遣う。「警察は信用できない、と言いたかったわけじゃないんです。」「私も検察に恨みばかりってわけじゃありません。」二人は組織の論理や縄張り意識を超えられないジレンマを共有する。

 チェ・ビッが指定されホテルにやって来ると、ウ・テハが先に来ていた。最初は制止されたウ・テハだが、IDを見せ、チェ・ビッと共に面会場所へ向かうことに。

 同じころ、オ・ジソン弁護士はカン・ヨンチョル検事長を部屋へ迎え入れていた。「どんなご用件でしょう?」オ・弁護士は答えた。「深刻な事態です。」見せられた書類はハンジョ・エンジニアリングの財務報告だった。

 イ・ヨンジェ会長は二人が到着するまでに、ウ・テハに関する報告を受けていた。部屋の外でボディ・チェックを受けた二人が入ったスイートルームにいたのは、オ・ジソン弁護士ではなく、イ・ヨンジェ会長だった。

 

「下痢?僕が?」おぉ、遂に!シモクが笑った。そして、ヨジンに肩をバシッとやられムッとしているところを「今、怒った?怒ったでしょ」とイジられ、「一瞬、息が止まりましたよ」ははは。

ところでキム・サヒュンのオフィスで、棚の上の書類入れに何かを見つけたシモク。前科の内容は何なんだろう?

2020/09/26 06:14 「秘密の森」Season2 第十一話 2020.9.20

 犯人は警官だ・・・

 龍山署の捜査員は、容疑者と目撃者の許へと向かった。チーム長ペク・ジュンギを発見したサンチョルは彼を尾行し、小さなモーテルへ入っていった。中にいたのはソ・ドンジェではなく、年老いた女性だった。

 集められた警官たちには、全員ソ・ドンジェ検事が襲撃された日時のアリバイがあった。

 モーテルにいた女性は、自殺したイ巡査の母親だった。彼女は病気で保険適応外の治療が必要であり、警官たちはその費用を工面するために、賄賂を受け取っていたが、その後治療が保険適応になった後も賄賂を受け取り続けた。だが彼ら自身が賄賂を受け取っていた事実はなかった。また、キム・スハンによってイ巡査の遺書も提出された。

 彼らのやり取りに違和感を感じたシモクは、まだ自分に知らされていないことがあるのでは、と疑問を抱く。

 目撃者が到着し面通しの結果、彼はペク・ジュンギチーム長を指差した。直ちに取り調べが始まるが、ペク・チーム長は容疑を否認する。シモク、ヨジン、チェ・ビッは目撃者にいくつか質問をしたが、シモクとヨジンは目撃情報を信じ切ることが出来ない。「これ以上隠し事はありません。」ヨジンは解析によって鮮明になった警察の時計の画像をシモクに見せる。

 報告を受けたウ・テハは情報を記者に流したが。シモクとヨジンは目撃情報の裏付けをしていた。犯人の顔は見たが、ナンバーは見ていない、とっさのことだったから・・・シモクは帰ろうとする目撃者からナンバープレートについて既に詳細を質問していた。その後チーム長の自宅の捜索を見に来たシモクは彼の車のナンバーが旧式であることに気付く。

 警官が検事を拉致監禁したという報道で、巷は騒然となった。しかし容疑者は依然として容疑を否認している中、ウ・テハは電話でインタビューに応じる。拘留中のペク・チーム長の許へソ・ドンジェ検事の妻がやってきた。「どうか、夫の居場所を話してほしい。たとえ遺体であっても、どうかわたしたちの許へ帰してほしい。」泣きながら懇願する彼女を見ても、「知らない、私はやっていないんだ」と言い続けるチーム長。「本当に彼が犯人ですか?」ソ・ドンジェ検事の妻は苦悩する。

 シモクとヨジンは謝礼金を受け渡しのための確認だと言って、事件発生と同じ時刻に目撃者を呼び出した。ナンバープレートに細工をしたチーム長の車を使って事件現場を再現し、目撃証言が嘘であることを暴いた。

 「なぜこんなことを?」姿を見せた捜査員に取り押さえられた目撃者にシモクは言った。

 

 えっ、警官たちはシロ!で、遺書を隠していたって・・・何とも厄介なことをしてくれたものである。しかも彼らが賄賂を受け取った理由というのが「残された母親の病気の治療費」なんだそれは。理解できるような、出来ないような。

 一方、目撃者は賭博で借金漬け。どう見ても謝礼金目的にしか見えない。こうなるとシモクが追及しないわけがない。で、あっけなく嘘はばれてしまいましたが、振り出しにもどった捜査はどこへ向かうのだろう。

2020/09/23 05:50 「秘密の森」Season2 第十話 2020.9.13

 ウ・テハが会いに行ったのは、パク弁護士の妻だった。

 車中で突然死したパク・グァンス検事は、日本で俗にいう「ヤメ検」つまり元検事の弁護士のようだ。だから検察関係者の一部は、彼を前職のまま呼んでいるらしい。ソ・ドンジェは彼の後輩として葬儀に出向き、パク・グァンスの妻から「夫は酒は飲まない」と聞かされていた。「突然死を隠蔽するのは何かわけが?」不信を抱いたソ・ドンジェが、ウ・テハの所に持ち込んできたのは、それが理由だったらしい。

 シモクは議政府支部でソ・ドンジェのスタッフと会っていた。車中の突然死、心筋梗塞があり、血中からアルコールも検出された。事件性なしと判断された事例だったので、記録の不備がそのまま放置されていた。彼らに対し、シモクはそのことを厳しく指摘する。パク検事の記録のファイルの表紙が、セゴク署の自殺の案件のそれと似ていると思ったシモクが、取り出して見比べていると、女性の事務官が「それは自分がソ検事に頼まれて用意したファイルだ。」という。スタッフ3人は思い出したように、他にもう一冊、全部で3冊だった。ホワイトデーのお返しのお菓子を貰った日だから14日だった、と状況を話し出す。「なぜ、今まで話してくれなかったのか。いつもと変わったことがなかったか、と尋ねたはずだ。」容赦のないシモクの言葉に気おされたスタッフは、所轄の交通課に連絡を取ったり、パク検事の遺族の連絡先を調べたりと慌てて動き出す。

 ヨジンとチャン・ゴンは元セゴク署署長の妹が経営する食堂へやってきた。トイレを口実にヨジンは裏を探った。鍵のかかった地下室を見つけたヨジンが声をかけると中で物音がしたため、ヨジンは鍵を開けて中へ入った。 

 内部は痛んだ食材が山積みになっており、片隅のブルーシートをめくると、そこにいたのはネズミだった。

「急に冷蔵庫が壊れちゃったんです。」立ち入り検査要請のために連絡を入れるヨジン達に、店の主人は「自分は身内に警察官がいる」とすごむ。

 「行方不明者は年間1万人、一日当たり30人。知らない人なら彼はその中の一人にすぎなかったが、今は心持ちが全く違う。本当はすべての事例で、こうでなくてはならなかった」とヨジンは暗い表情に。「同感だ。子供のことを思うと気の毒だ。ソ検事も人の親だ。子供に会いたいに決まっている」とチャン・ゴン。

 それにしても妙だ。足取りが全くつかめない。普通はなにか匂ってくるものなのに・・・ヨジンは悩む。

 議政府支所を出たところで、シモクは電話でウ・テハに「セゴク署の件の他に、ソ検事が気にしている事件はなかったか」と尋ねたが、他には何もないというウ・テハ。実はその時、ウ・テハはソ・ドンジェが襲われた現場にいたのだった。

 パク検事の遺体と車の発見現場へやってきたシモクは、運転者が急な苦しみで車を急停止したというのに、車体が路肩へ寄った気配が全くなく、やけにまっすぐなことに疑問を抱く。担当した所轄のナムナンギュ署の交通課へ来たシモクは、自分の疑問・・・車体がまっすぐなこと、彼の生活圏内でもなく、行き先の見当がつかないというのにカーナビを使用していなかったこと・・・をぶつける「普段の生活圏内ではなくても、土地勘がある、というのはあり得ることではないか?」それ以上刑事にも全く見当がつかなかった。

 続いてパク検事の妻のところへやってきたシモクだが、来客中で外で立ち話をすることに。亡くなった夫の行き先は見当もつかない。酒は・・・まぁ人並みだったと思う。仕事の話は家庭では全くしなかった。車は既に売りに出した、当然だろう。シモクは中で、赤ん坊が泣く声を聞く。

 現在のパク検事の秘書に会ったシモクだが、仕事に関しては、これと言った話は聞けなかった。ただカーナビは依頼人が使わずに来てほしいと要求すれば、それに応じることはあるかもしれない。それと「パク・グァンス検事は、事務所の代表の指示もあって、お酒は止めた。」という事実をつかむ。

 オフィスに戻り、ウ・テハに「(パク・グァンス案件はいいから)セゴク署に集中しろ」と指示されたシモクが席に戻ると、母親からメールが届いた。「なぜ戻って来たのに知らせがないの?報道で知ることになるのはどういうわけ?時間が出来たら顔を見せて」「すいません、そうします。」シモクは返信する。

 ウ・テハがチェ・ビッに連絡をとろうとしていたところへ、シモクがやってきた。ソ検事が持ってきたファイルが他にもあるはずなんですがと言うシモクに「ない」と否定するウ・テハ。だがソ・ドンジェが初めてこの部屋にやってきた時、自分は自分の席にいて、話し声が外まで聞こえたと言われ窮する。そういえばあったかも・・・

探し始めた書棚の中に目指すファイルを見つけたシモク。ごまかすつもりだったウ・テハの思いは見事に打ち砕かれる。わざとファイルを隠していた、シモクは確信する。

 元セゴク署長が警察庁に呼び出された。昔は同僚だった自分よりチェ・ビッが昇進しているのが面白くない署長はアリバイを確認され、否定するが防犯カメラの映像を見て黙り込む。「目撃情報がネットに書き込まれた」連絡をもらったヨジンは、部屋を出て書き込みを確認する。

発行された令状を手に目撃者を探し回る龍山署の署員たち。判明した身元から、目撃者に前科があることが判明する。

 一方、チーム長は科研でネクタイの画像の分析に立ち会っていた。映りこんでいた光の正体は時計だった。文字盤の模様が自分がはめているものと同じことに気付き、チーム長は絶句する。彼はヨジンにメールを送信した。「画像の光は時計だった。警察の時計だ。」

 シモクに目撃者の前科の件を調べてもらおうと電話していた時、ヨジンはこのメールを受け取った。「後でかけ直します。」電話を切った時のヨジンの様子が気になったシモクは、警察庁へ向かう。

「申し訳ありません。」うつむくチェ・ビッを前に、報告を受けたシン・ジェヨン捜査局長は激昂した。「セゴク署の奴らを連れて来い、今すぐここに呼び出せ!」

 

 ドンジェのスタッフに「忘れてました」と言われたシモクは「でもお菓子のことは覚えていたわけですか。」と瞬殺。「真顔で、静かに、容赦なく」のシモクは・・・怖い。

 故パク検事のお宅の先客が気になる。赤ちゃん連れだから女性かな?と思うが、何かいわくがあるのだろうか?

 3冊のファイルのうち、おそらくパク検事(弁護士)の件は、ウ・テハとチェ・ビッにとって決して触れてほしくない案件だったのだろう。だからウ・テハは、セゴク署の件をチョイスしたのだろうが、セゴク署の事件関係者は調査に過剰に反応した結果、ソ・ドンジェを拉致監禁した。ということらしい。大学生の溺死事故、セゴク署の警官の自殺、ヤメ検弁護士の突然死。それに3つ目のピンクのファイルの中身は何なのだろう?

ラストの予告でウ・テハは「辞表を用意してくれ」と指示を出していた。この辞表、シモクに手を引かせるための者だろうか。それとも進退窮まった彼自身のものだろうか?