Kids体育クラブ

クラブの案内・お知らせ

2013/03/20 12:58 正しいこと

先日、久しぶりにお友達の心に心からぶつかりました。
指導補助の立場ではほとんどないことなのですが、たまたま指導前に私との関わりの中で生じた出来事に「このままにできない!」という、私の心の声に体が動き、言葉が溢れてきました。

目と目を合わせて心から話す時は、正直迷いもありました。このお友達はこのことで気持ちを乱し、この後のクラブ活動が出来ないのではないだろうか。今このような形でぶつかることは、このお友達にとって一番良い方法なのだろうかと。
しかし、このお友達と今まで培ってきた時間が生んでくれたであろう信頼関係を信じてそのままぶつかり合いました。

その後、心配しながら様子を見ていましたが、そのお友達は必死に自分の気持ちを落ちつかせ、しっかりと気持ちを切り替えてくれました。そして、いつも以上にクラブを頑張ってくれました。

この一件でそのお友達の心の成長を目の当たりにできたことや、そのお友達とのクラブでの時間が私との心のつながりを強く作っていたことがとても嬉しく、今回このようなことを書かせていただきました。

(加えて、そのお友達のご父兄をはじめ、皆さんがその様子を見守り、その後もそっとしておいてくださったことに感謝し、お礼を申しあげます。)

今回の件はクラブ開始前でしたが、時として、クラブ中に体育指導とは関係ない部分でお子さん方に指導することが多々あります。何が正しく、何をもって物事に向かえばよいか…。子どもたちにとっては、つまらなく、時には意味が半分も分からないこともあるでしょう。
しかし、私たちには伝える責任があります。義務があります。「kids体育クラブ」に席を置いていただいている以上、私たちが考える正しいこと、教えてもらう姿勢、学ぼうとする心構えも習得して欲しいと思っているからです。

私たちが考える正しいこととは道義(人としてふみ行うべき正しい道)です。
例えば、クラブでは走る前にスタートラインから少しでも足が出ていたら指摘し、直させています。本来なら、競争しているわけではないので、グレーゾーンとして見逃していいことです。社会には濃淡様々なグレーゾーンがたくさんあります。ポイ捨て、土足…。子どものうちからそれを安易に受け入れていたら、大きくなってブラックに近いグレーゾーンを平気で行うようになるのではないかと懸念しています。でも、決められた線からスタートするというような些細なことにも目を向け守ることができていたら、様々なことに対してホワイトに近いグレーゾーンで行動する=良識のある大人になれるのではないかと考えるからです。

一人の大人として未来を担う子どもたちに道義を指し示せたらと思い、貴重なクラブの時間を削って心の指導をしています。これが当クラブの特色です。ご父兄の方々がこの間(指導時間を過ぎる時もありますが)、何も言わずに耳を傾けてくださっていることに日々感謝しております。しかし、まだまだ未熟であり、私たちの一方的な価値観での説教であることは否めません。何かご指摘等があれば、いつでも、どうぞお申し出ください。
今後とも、kids体育クラブをよろしくお願いいたします。

2013/01/31 14:00 「出来なくっていいんだよ。」

「さぁ、これをやってみよう!」との言葉掛けに
やる前から「先生、できません…」と言うお友達。

巧緻性の求められる種目になると、自分自身の能力に防御線を引くお友達の発言が目立つようになります。やる前に頭で考え、想像がつかない動きに不安を覚え、失敗する自分を認めたくない、出来ないところを他の皆に見て欲しくない=自尊心が傷つくのを防ぎたい…といったところでしょうか。

「出来なくったっていいんだよ。出来ないことが分かることが大切。」と言葉を返します。
出来なくっていいんです。失敗していいんです。クラブは出来ないことが何かを知り、やり方を学び、練習する場ですから。

理想としては、
出来ないことが何かを知り、練習方法を学び、次週のクラブまで練習する。
    ↓
練習してきたことや、少しでも上達したことを先生やお友達に認めてもらうことで自尊心を養い、次の課題に積極的に取り組む。

というステップが私たちにはあります。しかし、上越の気候的な環境や現代社会の環境の中では、これを行うのが難しい部分があるのが正直なところです。
でも、そのステップを踏んでくれたお友達は、とてもいい顔をしてクラブに臨んできます。そんなお友達が一人でも多く増えてくれたらと切に願っています。

自尊心を養う方法は運動ではなく、何でもいいと思います。現に、他のことで自尊心など心の成長を果たしている子どもたちはたくさんいます。ですが、子ども、特に幼児期の子どもにとって、運動は体遊びの延長で身近なものであり、できる・できないがはっきり実感できるので、私たち指導者はこの教材を生かし、指導しています。

現代は打たれ弱い子どもが多くなっているように感じます。出来ないことを認め、それを克服する。失敗したことを嘆き、次に繰り返さないよう準備をする。親や家族が見守る中、小さな失敗や挫折を克服していくことで、大きな障害にも立ち向かえる強さを成長させていくのではないでしょうか。心を育てる、心を強くする場として、クラブでの時間が生かせたら…と願っています。

2012/11/30 14:34 流れができた

長縄跳びの指導が始まり、今年も子どもたちの涙を見る季節となりました。幼児は、タイミングの取り方に戸惑い涙がこぼれ、小学生は8の字跳びの連続回数を自分が止めてしまったという自責の念から目を赤くします。長縄というのは、子どもたちにとって単純なようで難しい種目であり、自身の心が動く種目です。

私たちが長縄を回している時は、長縄が一回りするまでにまた、リズムを壊さないように言葉を掛けるため、「おしい!」「遅い!」「詰めろ!」と端的な言葉で指導しています。そのぶっきら棒な一言に傷ついている子どもたちもいることでしょう。その事に関しては申し訳ないと思いますが、それを乗り越え、上達した子どもたちの自信に満ちた姿を間近に見ることは、私の充実感を膨らませてくれます。(指導中の私たちの気持ちは、昨年の「間違えてもいいんだよ」を読んでいただければと思います。)

子どもたちのリズムが良くなり始めると「流れができたね!できてしまえばこんなもんだよ。」と指導者が声を掛けます。その時は、本当に心地よい空気が流れています。そして、「もう一回やろう」と子どもたちも私たちも長縄の心地よさにのめり込み、ついつい最後の柔軟体操は軽く…お家で…という形になってしまいます。

運動、特に子どもの初期段階の運動においては「動きの流れを感じる」これが大切なのではないでしょうか? 「Don’t think. Feel.:考えるな。感じるんだ。」というのが、ある映画の一シーンであります。話しも状況も全く違いますが、動きの理論を考えて一つの動きをするよりも、その動きの流れやリズムを感じて一つの動きを体で表す方が運動の習得には良いと思います。例え、その一回が失敗であったとしても、それは成功の第一歩。その後、繰り返すことで修正できます。その段階を経てから理論を取り入れたら、本物の動きになると思います。

動きの流れやリズムを感じるためには、他のお友達の動きをしっかり見なくてはいけません。お友達の動きを見ることによってその動きの流れやリズムが頭に入り、それを元にイメージが作られ、動きとなって現れてきます。子どもたちを見ていると、長縄だけではなく、鉄棒・跳び箱・トランポリン…様々な種目で「動きの流れ」を感じることが大切だと感じます。それは、流れ、リズムが良くなると運動自体が上達してくるお友達が多いからです。つまり、お友達の、特に上手なお友達の動きを見て流れ、リズムを感じる、そして感じたままに動いてみることが大切ですね。

追伸:最近、「逆上がりが出来るようになったよ」「空中逆上がりをやらせてください」というお友達の声が嬉しく感じられます。鉄棒の指導が終わっても、鉄棒に向かってくれる機会があるということはなによりです。

2012/09/19 14:04 毎日、鉄棒にぶら下がってみて

まだまだ暑い日が続いています。17日は上越市大潟区が日本で一番暑かったそうです。
クラブでは、8月末より鉄棒の指導を始めています。額の汗や手の汗を拭いながら鉄棒運動を頑張っています。クラブの指導が終わった後、「回ったりするのは苦手でも、一日一回鉄棒にぶら下がってみてね。鉄棒がなかったら、登り棒、手渡りでもいいよ。鉄棒が上手になるからね。」と言葉をかけて解散しています。さぁ、頑張ってくれているでしょうか?

年々感じるのですが、鉄棒にぶら下がれないお友達が増えています。高い鉄棒ならまだよいのですが、鉄棒を低くすると10秒ともちません。ぶら下がるだけのパワーがないというよりも、ぶら下がり方を知らない=どこに力を入れたらぶら下がれるのかが分からないので、自分の体重を支えきれないようです。

ぶら下がるためには、手で鉄棒を握る握力が必要です。しかし、水道の蛇口はひねらなくても上下動作で開けられる、雑巾はモップが主となり、しぼらなくても掃除ができる、荷物は手で握らなくても肩に掛けたり、カートで運べる…など、何でも握力があまり必要なくなった近年は、鉄棒運動には不向きな状況になっていると思います。

その他ぶら下がるには、握力の他にも必要な力があります。お腹、背中、脇の力、いわゆる体幹の力です。体幹にしっかり力を入れられると姿勢もしっかりと保てます。猫背や机に肘をついたり、寝そべった状態で椅子に座ったりするのは体幹の筋力不足も影響しているのではないでしょうか?よい姿勢でしっかりと座れたら、授業もしっかりと聞けるのではないでしょうか?お腹に力が入り、大きな声で発言できるのではないでしょうか?

姿勢が良くなれば、食事もしっかり取れます。歯でものをしっかりと噛めますので、歯並びも悪くならないのではないでしょうか?しっかり噛んで食べたら、胃腸での吸収もよくなるのではないでしょうか?

握力、体幹の力、不必要でしょうか? いいえ、大切な力だと思います。このような事を考えると、私はクラブでの1時間、ずーっとぶら下がりをやってもよいように感じます。が、鉄棒を使って鍛えられる能力は他にもたくさんありますので、これだけに時間をかけられません。

近年、逆さまにも不安を抱くお友達が増えています。逆さまが怖いから鉄棒にお腹を付けて曲げられない。また、曲げても逆さまが怖いから手を離す。すると手が地面に届かないので落下。「え?なんで手を離すの?」と感じる瞬間があります。しかし、本人にとっては手を離した方が身を守れる=安全と考える行為なのでしょう。つまり、空間を認識する感覚の未熟さが考えられます。他にも鉄棒に座れない、お腹を曲げて鉄棒にぶら下がれないというバランス感覚の未熟さが考えられる動きも見受けられます。

クラブでは、逆上がりが出来ることが鉄棒の第一目標ではないと考えています。握る、体幹に力を入れて体を固める、逆さまになったり、不安定な体制で自分の身を守る…このような点を鉄棒を使って鍛えることが大切だと思っています。

2012/04/22 20:30 「うさぎのジャンプを頑張ってきたからだよ」

新学期を向かえ、当クラブも新学年に進級したお友達や新しいお友達との活動がはじまりました。
たった2週間ですが、それぞれに新しい学年のカラーが出ていて頼もしさを感じます。

また、4月というのはそれぞれのクラスで基本の運動を行っていますが、その進歩に講師それぞれに目を細めています。
幼児ではジャンプ・ケンケンがきれいになったり、身のこなしが早くなったり。
小学生では、手支持が上手になり逆立ちで壁を上がることがしっかりできたり、ブリッジの形が良くなったり。
他から見ると、どこが?そんなに変わったかな?と思われるかもしれませんが、ご覧いただいているご父兄の方々から見てもお分かりのように、それぞれに進歩しています。一年間頑張ってきたものが、この春の基本の運動に反映されています。それを見るのが私の春の楽しみです。

先日、入会当時は前回りが上手に出来なかったお友達が、上りの坂道でも前回りができるようになっていました!
それを目の当たりにして「よくなったよ!これは、毎回毎回、ズルをしないでウサギのジャンプを頑張ってきたからだよ。」と。継続は力なりですね。


我が家の子供もそれぞれに学校・園へ行くようになり、私にも少しばかりの余裕ができたので、久々に本をよみました。『汐見先生の素敵な子育て「身体力(からだ)の基本は遊びです」』(汐見稔幸/旬報社)ですが、前書きを読んで気になり読み進めました。

「前略…遊びを通じて育つものは運動能力だけではありません。…(略)…子どもたちは遊びをとおして五感を育て、工夫する力や、自然や人とコミュニケーションする力など、さまざまな能力をそだてます。これらの能力は「生きていくための基礎力」とも呼べるもので、やる気や集中力、社交性、協調性、ストレスに耐える力などにもつながっていくものです。社会が大きく変わろうとしているこの時代、社会で生きぬくためのこうした「身体力」ほど、必要とされる能力はありません。…略…」

運動能力の下げ止まりが新聞等でも報道されていますが、汐見先生はこれ以上は下がらないというレベルまできたのではないか?と提言しています。では何が必要か…それは外遊びだということです。様々な刺激を全身に受け、頭で工夫して遊ぶ。どこか遠くへ行かなくても、まずは近くの公園からと提案しています。しかも、親も一緒に楽しもう!と。
上越市には、素敵な海も山も大きな公園もたくさん近くにあります。私も子どもと共に自然の中にどっぷりつかり、五感をフルに刺激したいなぁと改めて感じる一冊でした。