S太の骨髄移植日記

S太(当時小学2年生)が骨髄バンクを介して骨髄移植治療に臨んだドキュメントです。

2007-11-30 23:56:06.0 S太の骨髄移植日記 19 ~移植+9日目 兆し?~

 昨日抗生剤の種類を変えてから、解熱剤を飲まなくても、39.0度台の熱がでなくなり、面会時には37.8度になっていました。まだまだ平熱ではありませんが、熱が下がり始めてホッとしています。
 S太はやはり体がだるいので、ほとんどベッドに横になっていますが、今日届いた友達からの手紙に席替えのことが書いてあって、新しい座席の図もあることを知ると、ムクッ!と起き上がり、感慨深げに見入っていました。
 口内の炎症は治まりませんが、ここ数日目が乾くようで、目を細めたりシバシバと瞬きしていました。今日は、目の下のクマが出来るところも赤くなっていて、何回も『目薬まだかなぁ~』と言ってました。
 それでも熱が落ち着いていたので、親子で【8時だよ!全員集合】のビデオ鑑賞を楽しみました。何回も見ているのに、やっぱり笑ってしまいます。S太も笑いながら、必ず振り返って、母ちゃんがビデオをちゃんと見ているか、チェックしていました。
 そうそう余談ですが、私は自分の事を『ママはね…』と常々言っているのですが、家の子どもたちは何故か『母ちゃん…』と呼びます。そう教えたわけではないのに、いつの間にか温度差ができていました。
 今日の血液データでは、白血球が19個になっていました。まだはっきりした事は言えませんが、もし明日、白血球が30個とかに増えていたら、確実に増え始めたと言えるそうです。
そうで、ありますように…。


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『あ~あ~、あの子がここね。うん、うん。』


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口内のお手入れ終了。


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クレヨンしんちゃんも面白すぎ!

2007-11-29 22:58:35.0 S太の骨髄移植日記 18 ~移植+8日目 舌が痛い~

 今日も昨日同様、解熱剤を飲むと37.0度台ですが、薬が切れる頃には39.0度台…でした。ただ血液データでみると、炎症反応の数値はさほど高くもないため、感染ではなく、どうやら前処置の副作用が原因のようです。そろそろ今日あたりが、白血球の数も底をついた頃なのかもしれません。今日は抹消血中、たったの9個(1マイクロリットル中/1ccの千分の一)しかないのですから…。普通は数万ありますので。後は、ドナーさん由来の白血球が増えてくれるのを願うばかりです。
 そんな中、眠っていたS太が目を覚ましママに気づくと、『母ちゃん、舌が痛い…』と訴え、新たに腫れ始めた舌に顔をしかめていました。それでも、さっきより熱の下がったS太は、自分の携帯の未読メールをチェックしたり、【エルマーのぼうけん】のどうぶつ島と、みかん島の地図を長い時間見続けたり、そしてやっぱりマリオの対戦ゲームもしました。
 毎日、夜勤の看護婦さんと交換ノートを交わしていて、夜や朝方の様子を知らせてくれるのですが、今朝は『看護婦さんと対戦したい。』という、S太のリクエストに応えようと、DSに初めて触った!という看護婦さんが挑戦してくれたのですが、通信すら出来ずに勤務終了となったようで、S太に一言『ダメじゃん!』と言われ、今度こそ頑張ります!と、書いてありました。ママは二人のやり取りを想像して笑ってしまいましたが、いつのまにかS太も看護婦さんと何でも話せる仲になってきたようです。


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舌は痛いけど、本を見てると気が紛れるのです。



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S太が9月に学校の自分の畑に種をまいた大根が、こんなに大きくなりました。S太、大喜び!



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少しでも元気があると、ゲームかな…。

2007-11-29 08:50:31.0 S太の骨髄移植日記 17 ~移植後7日目 高熱~

 熱が下がりません。解熱剤が効いているときは、37.0度ぐらい。上がりだすと、あっという間に39.7度にまでなりました。口はまだまだ腫れていますが、痛み止めの効果で、今日は会話ができました。
 面会の間は微熱だったため、一緒にテレビを見て笑ったり、相変わらず対戦ゲームをして遊んだりもしました。S太にとっても、母ちゃんと遊べる貴重な時間は無駄にしたくないようで、体に力が入らないのに、何かとやりたがっていました。看護婦さんが薬の点滴を持ってきた時には『それって、眠くなる?』と確認までしていました。
 白血球が少ないこの時期は、吐き気、めまい、頭痛、口や喉の痛み、発熱など様々な症状で辛い時期なのですが、S太のように起き上がって話をしたり、ゲームが出来たりする子はその医師にとっては初めてで、勿論これはとても良いことです…と、有り難い言葉をもらいました。
 でも今日は、2回目の血小板輸血を行ったほど、血液の数値は低かったのです。
S太の気力に、驚かされたママでした。
やがてS太も目が疲れたのか、しばしばさせたり、細めたりしていたので、テレビを消して【エルマーとりゅう】の続きを読み聞かせると、5分もしないうちに眠ってしまいました。その時すでに、39.7度だったのです。S太の気持ちに応えつつ、体を休ませなければ!…と、反省した母でした。


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本日のナイスショット。



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兄Y太の入院友達からもらった本を食い入るように見入るS太。



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39.7度の発熱。

2007-11-27 22:39:52.0 S太の骨髄移植日記 16 ~移植+6日目 発熱~

 昨日の夕方から使い始めた、強い痛み止めの効果で、昨日より少しは楽に過ごせていたようですが、昨夜から発熱し、午後3時で38.7度もありました。一難さってまた一難…。口や喉の痛みは、相変わらず続いています。今日は、面会の間中ずっと起きていましたが、やはり筆談での会話となりました。部屋に響くのは、テレビの音とママの声。そして『うん』とか『うんん』というS太の声だけです。
 兄Y太も移植後、話すための運動機能があれよあれよという間に失われ、自分の伝えたいことが伝わらなかった時、何十分も泣き続けていたことがありました。どんなに辛い治療や痛みにも耐えてきた子が、このときばかりは大泣きだったのです。話をする…という今まで当たり前すぎて何も感じなかった事の有り難さと、人に言葉で思いを伝える事の大切さを深く思い知った出来事でした。この時がY太の入院生活の中で、一番ショックで悲しかった出来事でした。(言葉も奪われるほどの状態だったので、筆談も出来ませんでした)
 やはり今日のS太も、伝わらないもどかしさからかイライラし通しでした。そのうち、熱のある体で起き上がり、ノートに文字で綴っていました。
白血球が少ない時期は、まだまだ続きます。


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発熱。



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筆談。



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言葉も出せないほど口が痛いのに、熱を下げるためなら錠剤は飲むのです。

2007-11-26 22:58:01.0 S太の骨髄移植日記 15 ~移植+5日目 筆談~

 昨日からの口内の痛みは、ますますひどくなり、S太の口の辺りは腫れていました。
あまりの痛さに痛み止めの点滴を使ったため、よく眠っていたのですが、3時半ごろ目を覚まし、私の姿を確認すると、ガバッと起きてガラス越しに座っているママの場所に近づいてきました。『口が痛いの?』『看護婦さんは知ってるの?』と聞くと、ただうなずくだけで、S太の目には見る見る間に涙があふれて来ました。言葉はないけど、昼間は痛みに耐え、孤独な思いをしていたのだろうなぁ~と、容易に想像できました。
 しばらくして、【エルマーとりゅう】のお話を読み聞かせました。静かに聞き入っていましたが、また眠ってしまいました。その間に、血小板の輸血も行われました。血小板は、止血には欠かせないもので、今出血したら、大変な事になります。ベッドにいるので、外傷が起きることは考えにくいのですが、粘膜障害を起こしている喉や胃腸が心配です。とりあえず、この輸血で一安心。血小板は、血液の成分とは思えないほど、きれいな黄色をしています。
 再び目を覚ましたS太とは、筆談でのやり取りをしました。結局、今日はS太の声は聞けず終いでした。痛み止めが効いてきたのか、その時は、顔の表情が少し明るくなっていたので、帰る直前にマリオの対戦をし、ママはコテンパンにやっつけられ家路についたのでした。



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入院して初めて、ママの姿を見て飛んできました。今はまだ抱きしめてあげられなくて、ごめんね。


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筆談中。ゲームでのアイテムの使い方を伝えようとしています。


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血小板、輸血中。