[ 2015年6月 ]
全6件

図23 図24 図25
5)白鶴亮翅
門)
図22~23
両手で下へ押さえこむ(捋)。
22から23にかけて体の左への回しと共に右つま先が中へ下りてくる。右足を置き直す時、一度膝を上げる。
図23
ボールを抱える。
図24
左手は体より後ろへ行きすぎない。
図25
両手は開きすぎない。右手は体が正面へ向くのにつれて少し動くだけ。
中)
図22~23
全部動かしてしまうと、手が体からはずれてしまう。ここでは右手は動けない。
体を回すには、左の肩を後ろへ。
左手上向きで下げてきて、そのまま上がる。ここまでは、体の左半分が後ろへ動く。
図23~24
ここからは体の右半分が後ろへ回る。
図23
右足が持ち上がって初めて右手も動ける(ボールを抱える形になれる)。
右手は丸く寄せてくる。受ける形で、体からは離す。
23から24にかけては右手を勝手に動かさない。足からはずれないように上へ上がる。
(ボールを抱える時)左手全体を動かしてはいけない。肘は下げたままで、前腕部が上がってくる。

図18 図19 図20

図21 図22
3)単鞭
門)
図19
かぎ手は45度方向(かなり後ろ)。したがって両手の間隔はやや広め。左手のひらの向きは少し斜め。小指の下の部分で押し出す。
拉単鞭・・両側に引っ張り合う。意識はかぎ手の手首部分で後ろに伸ばす。前にも押すが左手の肘は伸ばさない。
全)
足を踏み出す時は両足の中間に体を置き、背中側を意識する。左足を踏み出した時は、右膝を後ろへ開くくらいの気持ちで馬歩にする。
中)
どの足の踏み出しも、はっきりさせすぎて止まってはいけない。途中の動作であることを忘れない。いつ置いたか、いつ息を吸ったか、息を吐いたかわからないように。
足を踏み出したら、その上に体を等分に乗せていく。左足に全部乗ってはいけない。下に沈む。(意識として)実の手(左手)より虚の手(右かぎ手)の方を大きく動かす。
18まではゆっくり。その後左肘は動かせず、左手のひらが返るだけなので、いつまでも手を動かさない。
4)提手
門)
図20
右手は左手の動きにしたがって後ろへ回る。両手は常に円形を保つ。左手は正面に来る。手のひらは横向き。
図21
ここではまだ合わせない。右股関節が伸びきらない程度に腰を左に回す。右足はつま先になる。
図22
両手で少し前へ押し出す。背中を使って合わせる。右足はかかとで置き直す。腰を少し右へ回す。
全)
図20
左手は立てるとこわばるので、ゆるめる。常に体の中心を軸に、背中側で回る。
中)
全ての動作は流れるように常に動き、突然返したり寄せたりしてはいけない(例・・掤から捋に移るところ)。20から21は最小の動きでやる。(前進する時など)つま先を回し出す時は、足全体を同じように持ち上げる。指だけに力を入れると、そり上がった感じになる。見ていてはっきり変わるのではなく、ぼんやりと。動きも、少しずつ動いてあとかたもなく消えていくという感じにする。
図20
左肘と左膝が合うので、右に回せる限度がある。19から20にかけては左手の前腕部を寝かせれば肘を動かさずにすむ。左手は起勢の手。
図21
体重を左に移した時、かぎ手を開く。
ここでほぼ形は決まっている。

図12 図13 図14

図15 図16 図17
2)右攬雀尾(続き)
門)
図12
両手は小さく円を描いて、体の中心に向かって引いてくる。腰はあまり大きく回さず、すぐ前に押し出していく。
図15~17
手首を回す時には指で押していく(呉式の手)。指は右手首につける。右手の指はあまり外へ行かないように回す。
手のひらを返す時はやや上に山を描く。つまり一度少し沈めてから押し出すので、按である。回して沈めて押すという順。
楊式の按と手の形が違うだけで、左手を右手の横に並べれば(楊式と)同じ形となる。
16では体の向きを正面、右手も正面まで持ってくる。その後斜め。
17では左手のひら内向き。膝を開かない。左つま先つける(丁歩)。
李)
図14
擠は手首に指をつける。手首に手首をつける、腕を組む・・この方が力は出るが、これは推手の場合。套路でこれをやると、動作が小さくなってしまう。
推手の時はこのような弓歩にしない。すぐに後ろへ引けるように、あるいは前へ足を送れるように、中間に重心を置く。套路では練習のために前に、あるいは後ろへ重心をかける。
全)
常に姿勢を真っ直ぐに。肘と膝、肩と腰を合わせ、肩の力を抜いて肩甲骨を下に下げる。遠くを見る。全体を見る。後ろに気を配る。
図12~13
左手を返す時、肘を回さない。手のひらを返す。
図13~14
押す時は手を前にやるのではなく、腰を前に。
図14~15
14でしっかり弓歩になっていて、これ以上前には行かないので、ゆるめてから回す(さらに前に行ったように見える)。
図17
手のひらを正面に向けた時は肘が曲がっている。
中)
図12
両手はかなり近くまで寄せてから上げていく(大きく回すため)。手は常に体の前。左肘が体より後ろへ行かないよう注意して回す。
図14~15
少し早めに回し始める。14は大きく回せるが、15では肘と膝を合わせるので、あまり大きく回せない。
図15
右手はこの状態を保つ。肘と膝が合っているので、勝手に回したり、肘を曲げたり伸ばしたりしない。
図16~17
16から17にかけては、あまり長い間押していてはいけない。

図9 図10 図11
2)右攬雀尾(続き)
門)
図10
体はあまり斜めにせず、前へ向ける。下の手は股関節の横なので、かなり後ろ(その方が大きく動ける)。右手首やや曲げる。手の形は基本功の時の弧形を保つ。
図11
下への捋。捋は引っ張るのではない。長いあごひげを両手で下に向かってなでているような感じ。下へ引っ張るのは拉。相手が抵抗しているのに引っ張るのは拉。相手が押してくる力を利用するのが捋。
両手は一緒に動くが、10から11への時は上の手が先導し、11から12への捋の時は下の手が先導する。10から11の時は手を上の方へ伸ばさない。
全)
7から9にかけて、前へ行ってそれから回してというふうにはならない。その場で回す。
中)
図8~9
右手が上がるのと、右足が上がるのが一緒。右膝から下が伸びていく。振り回さない。
図10~11
掤から捋に移る時、左手は肘から下の部分だけ動かす。腕全体を動かすと形が崩れる。右手は10で相手の腕に触れているから、捋に移る時大きく動くはずがない。
10から11へかけて右腰を”後ろ”に引いている。手を上げるのに前へ行くのは間違い。
2)右攬雀尾
全体
門)一つの動作が完全にできてから次の動作に移る。
中)動作はまず腰が回って、それから手が動き出す。体の向きはきちんとそちらへ向け、しかも動きが止まらないよう、つなぎめをなめらかに。攬雀尾のように前に力の働く動作では、足を着地したらすぐに重心が移る。止まらない。

図5 図6 図7 図8
門)
図4~5
右手を引き上げていく掤と、右つま先、肘と膝が合う。左手は下への採。その後ボールを抱える。
図5
ボールを抱えた時点では体の向きは斜め30度。膝を開かない。両足先はほぼ平行で斜めを向いている。つま先をつかない。
図6
両手は交差させないでそのまま分け開く。最初左つま先は内側に向いているが、足裏を下ろした時は真っ直ぐに。
図8
右つま先をつけない。つま先の方向に注意。膝を開けない。
李)
図7
下の手は下を押さえ、頭部は上に引き上げる。首まで水に浸かっていて、それを上に引き上げる感じ。体全体が水に沈むようなのはだめ。
太極拳はゆるめなければならないと考えて、力を抜いてばかりではいけない。ちゃんと力(気)を入れること。
全)
体を回す時は背中側で。手だけで動かず、手が腰から生えている感じ。
図8
ボールができた時は体斜め。7から8へ移る時は勁が切れないように。右手が寄って行くと言うよりも、腰の回しで動くだけ。手を寄せると脇の下がつまったり、肘が伸びたりする。
中)
図4~5
右つま先を回し出す時はまだ両足に重心かかっている。左足を寄せる時はやや後ろを通る(直線ではなく、弧。7から8にかけての右足の寄せ方も同様)。ボールを抱えたら正面を向く。
図6
左手が上がるのと左足が上がるのが一緒。
図4~8
最初右足を回し出した時は右手が上がるが、左手はそのまま。左足は動いていないのだから左手は動かない。左足を寄せる時に体が回って正面を向く。左手はそのまま(肘を)上げていく。掤なので分けてはいけない。
抱拳礼について
あいさつの時は「同学好」。先生は立場が同等の者として「一緒に私も学びます」と言うが、生徒側は「老師好」・・「先生こんにちは」と言い、相手より一段へりくだる態度を示す。先生があいさつし、生徒はあいさつと同時に抱拳礼をする。その後先生は抱拳礼をして、生徒を全員見てちゃんとあいさつができているかどうか確認する。先生が手を下ろした後、生徒は揃えて手を下ろす。先生より先に下ろしてはいけない。
声は大きく、体の内部から出す。あいさつによってその人の学習態度がわかる。
抱拳礼は拳二つぶんくらい胸前を開け、高さはあごくらい。 門先生講習会より
楊式の特徴・・中正であること。軽く出し、軽く引っ込める。糸をつむぐように連環させる。端正であること。ゆったりと大きく、同じ速さ。掤形を保つ。
孫式の特徴・・動作のつなぎに開合が入る。前進の時に後ろ足を寄せ、後退の時に前足を引き寄せる歩法。転身の仕方はかかとを入れ、つま先を入れる。
陳式の特徴・・足を出す時に擦歩、あるいはそのまま置く。動きに変化(速い遅いなど)がある。楊式は一定。折りたたみの動きがある。 李徳印先生講習会より

図1 図2 図3 図4
1)起勢
門)
図3
上げていく時指は平らに。
図4
肘と膝が合う。手は広めで腰の高さまで下ろす。手首は曲げず、指は前を向く。両手は体からやや遠く。
李)
図3~4
木を水に沈めるような感じ。手だけでは沈まないので、体全体で沈める。
全)
図1
かかとの上に乗る。土踏まずは少し浮き、つま先は地面につけようとする。
図1~2
左足を踏み出す時は、まず左膝を上に持ち上げる。足の裏がついていく間に重心を両足の中間に置く。
図2~3
肘を持ち上げていく。
図4
膝頭を上げ、膝裏を曲げる。両手を下げた時、肘と脇の位置に注意。
中)
図1~2
足ははっきりと出す。足の踏み出しは膝の位置が変わらないで、膝から下の部分だけで出す。雲手の足の出し方と同じ。
図3
手を上げていく時は体を後ろに引く。肩を動かさない。手の位置を高くしない。この後少し高いところから下ろしていくのはかまわない。
手を上げる時に息を吐いて、上へ行った時に吸って、息を吐きながら両手を押さえ下ろしてもよい。上げた後下ろし始める間に、一つ間がある。