[ 2016年5月 ]
全5件

17)転腰腑仰(腰を回し、前後に倒す)
準備
足は肩幅。両手は拳にして腰に上向きで構える。
号令1
拳を開きながら両手を上へ、虎口を向かい合わせる。上を見る。
2
左手を見ながら両手を分けて下ろし、手のひらを背中(へその裏側、腎のツボ)へ当てる。指先下。前を見る。
3
上体を90度左へ回す。
4
上体を90度右へ回す。
5
前を向く。
6
上体を前へ倒す。
7
上体を後ろへ倒す。
8
元の姿勢に戻る。
2
1と同じ。
2
右手を見ながら両手を分けて下ろし、手のひらを背中へ当てる。指先下。前を見る。
3
上体を90度右へ回す。
4
上体を90度左へ回す。
5~8
一回目と同じ。
※
下半身が上体の動きにつられないように。上体の左右の回しで膝が中へ入ったり、前後の動きで膝が曲がらないように。
前に倒す時は頭はできるだけ遠くを通る。腰を後ろに突き出し、肘を後ろに、膝の裏を伸ばす。首を下に曲げない。
6から7にかけて上体を起こしていく時に、背中を丸めない。頭から上げていく。おなかから上げると、体がゆるんでしまう。
7の時は腹側を伸ばす。両手をつっかい棒にして、首からおなかにかけて、皮を伸ばすような感じ。おなかを突き出すと、皮が伸びない。
3から4にかけて、6から7にかけて動作を止めない。

18)展臂舒胸(腕を広げ、胸を張る)
準備
足は肩幅。
号令1
おなかの前で左手を上にして交差し、上に上げて開き、つま先立ちになる。上を見る。
2
左手を上にして交差するように両手を下ろす。かかとを下ろし、前を見る。
3
おなかの前で右手を上にして交差し、上に上げて開き、つま先立ちになる。上を見る。
4
右手を上にして交差するように両手を下ろす。かかとを下ろし、前を見る。
5~6
1~2と同じ。
7~8
3~4と同じ。
左足を寄せて終わる。
※
上に伸びるのが目的なので、両手は開き過ぎない。
かかとを上げた時、ぴょんと飛び上がらない。じわ~っと伸ばす。足の指で地面をつかむ。

16)托掌提膝(天を支え、膝を上げる)
準備
足を閉じ、両手は拳にして上向きで腰に構える。
号令1
重心を左足に移して右膝を上げる。
同時に左拳を開きながら上に上げる。手のひらを上に向け、虎口の間から天井を見る。
右手は拳を開きながら下へ押さえ下ろす。指先は前に向ける。
2
元の姿勢に戻る。
3
重心を右足に移して左膝を上げる。
同時に右手は上に、左手は下に。
4
元の姿勢に戻る。
5~6
1~2と同じ。
7~8
3~4と同じ。
※
膝を上げた時、つま先は自然に垂らす。
バランスを取るのが難しい動作なので、あまり無理をしないこと。
上に支え上げた手と、下に押さえた手、両方向に引き合う。
手は腰から直接上に上がっていく。太極拳のように中央に持ってきたりしない。
上の手は親指が内側に四本指が後ろに向くやり方と、親指が前方に四本指が内側に向くやり方がある。どちらにしても虎口はしっかり開く。

15)梳頭転腰(髪をとき、腰を回す)
準備
足は肩幅。
号令1
右手の四本指で髪の生え際を押さえ、左手は肘を曲げて甲を背中につける。
2
上体を90度左へ回し、右手四本指を頭頂部から後頭部へ髪をすくように移動させる。
左右の風池を横に四回かく。
3
前を向いて、中指で率谷を四回もむ。
4
中指で太陽を四回もみ、元の姿勢に戻る。
5
左手の四本指で髪の生え際を押さえ、右手は肘を曲げて甲を背中につける。
6
上体を90度右に回し、右手四本指を頭頂部から後頭部へ髪をすくように移動させる。
左右の風池を横に四回かく。
7
前を向いて、中指で率谷を四回もむ。
8
中指で太陽を四回もみ、元の姿勢に戻る。
※
四本指が髪の生え際にある時、手のひらの付け根は頭のてっぺんにつける。
上体を90度回した時、顔は真後ろを向く。下半身が上半身につられて回らないように。

中脘(ちゅうかん):みぞおちとへその中間
気海(きかい):へその、指二本分下
関元(かんげん):へそと恥骨の距離を五等分したとして、へそから五分の三の位置。
14)按摩胸腹(腹部、胸部のマッサージ)
準備
足は肩幅。右手のひらを上腹部に当てる。その上に左手のひらを重ねる(13のツボ押しの時と位置は同じ)。
号令1~8
最初は時計回りに小さく四回、次に大きく円を描いて四回マッサージする。
号令2、2、3~8
次に逆時計回りに大きく円を描き四回、小さく四回マッサージする。
号令1につき、一回回す。
※
みぞおちに手のひらを当てて、中へ押し込むようにマッサージする。
小さく回すと言っても、位置をずらさないまま回す。
手が上に向かう時は息を吸い、下に向かう時は息を吐く。
肘を張り、体は揺らさない。
時計回りにというのは、自分から見て。大きな円の場合、上腹部→左肋骨下部→下腹部→右肋骨下部→上腹部の順。
13)摩面揉谷(顔をさすり、ツボをもむ)
準備
足は肩幅。
号令1~4
両手の中指で地倉、迎香、鼻通、晴明をすり上げる。晴明は四回もむ。
攅竹、印堂を経て、人差し指、中指、薬指の三本で陽白、太陽へ。
太陽は中指で四回もむ。
両手のひらで顔をなで下ろす。人差し指が耳門、聴宮、聴会、頬車を通る。
号令5~8
両手の中指で地倉、迎香、鼻通、晴明、攅竹、印堂を経て髪際まで押す。
四本指で上星、百会、親指で太陽、率谷、風池を押す。風池は四回もむ。
指を揃えて両手を左右に分け、風池を通って耳の後ろへ。ひだになっているところを下から上へ中指で四回もむ。
耳を前に倒すようにしながら元に戻る。
※
最初は中指の腹で強く押しながら上へ(指圧)、眉の上あたりは指先(鍼)、こめかみをもむ時は肘を上げて刺すように、その後耳の内側から手のひらで下になで下ろす。
二回目は一回目と同じく指圧をしながら上がっていき、髪の生え際に。この時親指は太陽穴に当てる。四本指が頭の上に上がっていくにしたがって、親指は太陽穴から耳の上の率谷を通って風池にずれる。
地倉(ちそう):唇の横
迎香(げいこう):小鼻の横
鼻通(びつう)
晴明(せいめい):目の鼻側のややくぼんだところ
攅竹(さんちく):眉の生え際
印堂(いんどう):両眉の中間
陽白(ようはく):眉毛の真ん中(前を見た時の黒目の上)の少し上
太陽(たいよう):眉尻、目尻の中間やや後ろ、奥歯を噛みしめた時に動くところ、こめかみ
耳門(じもん)
聴宮(ちょうきゅう)
聴会(ちょうえ)
頬車(きょうしゃ)
髪際(はっさい)
上星(じょうせい)
百会(ひゃくえ)
風池(ふうち):後頭部髪の生え際のくぼみ
率谷(そっこく):耳の上部尖ったところの1センチ上
降圧溝(こうあつこう):耳の裏
睡眠穴(すいみんけつ):第二掌骨上部3分の1のところ

頬車↓

百会↑
号令2、2、3、4
左手を上腹部に当て、右手の親指で睡眠穴をもむ。
号令5~8
右手を上腹部に当て、左手の親指で睡眠穴をもむ。
※
目を閉じる。
左右にもむのではなく、上下に。一つの号令で四回もむ。
睡眠穴:片方の手を拳にし、その人差し指の山の部分に、もう片方の手の親指の関節を当てる。拳を開いた時に、もう片方の手の親指の先端が当たるところ。
