18仆歩亮掌
図44
左足を右足の後ろから抜き出し、前方へと一歩踏み出す。左足をぴんと伸ばし、右足はなかば曲げて、右弓歩にする。上体はやや右に回る。左拳は腰横に引き、右拳は掌に変えて下に向かい、胸前を経て右に掌で横打ちする。右掌を見る。
図45
右足で立って膝を持ち上げ、上体を右に回す。左拳を掌に変え、右掌の上から前方へ突き出す。掌心は上向き。右掌は左肘の下へ平らに引く。
図46
右足を右に下ろして、膝を深く曲げ、左足を伸ばして仆歩にする。左掌は下へ後方へと弧を描き、かぎ手にする。かぎ手は上向き。右掌は右へ上へと弧を描き、やや腕を曲げ、手首を折って亮掌にする。掌心は前向き。頭は右手の動きにしたがって回し、亮掌になった時、左を見る。
要点
仆歩の時、左足は十分に伸ばし、足先は中に入れる。右足は深く曲げ、両足の足の裏は全部つける。上体は胸を張り、腰を伸ばしてやや左へ回す。
覚書)
図44
足が弓歩になる時に、右手は二つの動きをする・・左足を踏み出し、右手を曲げて受け、次に右手で横打ち。
図45
右手上向き、左手突き出す。右膝持ち上げる。
図45~46
右足を出す。
重心を右へ移し、体の向き右でやや前傾。両手が斜め上と斜め下に開いた状態。
図46
体の向きを左へ。左股関節を折り込む。
かぎ手を作る時はそのまま後ろへ振り上げる。腰のあたりで回さない。
左足はぴんと伸ばす。
上体真っ直ぐだが、左へ進むという勢いを見せる。
※
方向を変える時はつま先を軸にして回す。
44から46にかけてほぼ真っ直ぐに進む。
44の右手の押し出す方向と、45の左手の向きは真っ直ぐ。
45から46にかけて顔の向きは右、46で左に。
右手は差し込むように(穿掌)体の近くを通る。下に振らないこと。
21や45のように動作の途中の時は、右手は上向きになる。26のように動作が決まった時は、(左手は)下向きになる。
他)体重移動の時は弓歩なので、姿勢は低くない。手の形を作る時に仆歩で低く。
19弓歩劈拳
図47
右足で立ち上がり、左足を(右足近くに)寄せ、左前方へ踏み出す。右掌は拳に変えて腰横に引き、左かぎ手は掌に変えて下から前方上へと、胸前を経て、左方向へと、つかむような手にする。
図48
右足を左足の前を経て、左へと回り込むように一歩踏み出し、左足を伸ばして右弓歩にする。左手は左へ平らに払ってから前方へ大きく振り、虎口を前に向ける。
図49
左手で平らに払うのと同時に、右拳は後ろへ平らに振り、それから前へ上へと振り打つ。拳は耳の高さで、拳心上向き。左掌は外旋して右前腕につける。右拳を見る。
要点
左右の脚の踏み出しは、やや弧形を描く。

覚書)
図47
左足一歩目。ここは途中の形なので、止まらないこと。
図47~49
右手は腰からではなく、後ろから横に、少し上に向かって振り打つ。
図49
上体は斜め左を向いている。やや前傾し、右肩が前に出ている。
左手は右手首ではなく、右前腕中ほどをつかんでいる。
※
左足一歩目は右足の近くを通って斜め前方へ。右足二歩目は左足の近くを通って前方へやや内向きで。
左足を斜めに踏み出すのは、相手が打ってきたのをかわしているため。
左手で相手の腕をつかみ、右拳で打っている。
手と足の動作が一緒に決まるということは、厳密に言うと足の方が早く決まるということ。