えいじま義雄の蓮風便り

「蓮」の花と薫りのように清く「義」一筋に政治の道を貫きます

2016/05/15 15:16 平和日本で、国を守る気概とは何か

 今、日本の老舗一流企業がおかしいです。『三菱自動車』が燃費データ改ざんの不正が発覚し、顧客の信頼を失い受注は半減、遂に『日産自動車』の傘下に入り、再建を図ることになったことは最近の日本産業界のビッグニュースでした。

 “亀山モデル”の液晶テレビで一時代を築いた家電の『シャープ』も自力では立ち行かず台湾企業に吸収されてしまいました。

 さらに名門『東芝』も不正会計問題で信頼を失い、過去最高額4800億円もの巨大赤字を計上し、1万人を超す人員削減と事業部門の切り売りで急場を凌ごうとしています。これら不祥事に共通しているキーワードは「過信と誤魔化し」です。

 

 3社ともその創始者、中興の祖に素晴らしい人材を戴いています。三菱創業の『岩崎弥太郎』、シャープ早川電気の創始者『早川徳次』、東芝中興の祖『土光敏夫』等、歴史に残る名経営者です。私達国民は、その素晴らしい経営信条、言行名言がそれぞれの企業に脈々と受け継がれているものと思っていましたが、その期待は裏切られました。代が進むに連れ、創業者精神は捨て置かれ、自分の立場を汲々と守ろうとするサラリーマン重役の卑しい精神が支配して来たようです。

 

 かって旧帝国海軍の士官養成学校『海軍兵学校』に生徒が修養すべき五つの訓戒『五省』がありました。就寝前、瞑目静座して『五省』を発唱して各自の心の中で反省するものでした。それは

 

 一、 至誠に悖るなかりしか(真心や人の道にそむくことは無かったか)

 二、 言行に恥づるなかりしか(発言、行動に過ちや反省することは無かったか)

 三、 気力に欠くるなかりしか(物事を成し遂げる精神力は十分であったか)

 四、 努力に憾みなかりしか(目的達成のため惜しみなく努力したか)

 五、 不精にわたるなかりしか(怠けたり面倒くさがることはなかったか

 

 戦後、敗戦により海軍兵学校は閉校となり、旧軍に関する物のほとんどは否定され、歴史から消えて行きましたが、この『五省』だけは例外で、進駐して来たアメリカ海軍の高官がこの『五省』に深い感銘を受け、英訳して母国に持ち帰り、アナポリスの米国海軍兵学校で現在も実践されているそうです。日本では現在、海上自衛隊が日々の行動を自省する標語として脈々として継承されて来ています。(海上自衛隊だけでなく私たちの高田駐屯地の廊下にも額に入って掲示されているのを見た記憶が有ります)。やはり、良いものは良いのです。

 

  物が豊かになり、楽になると、悲しいことに人間は堕落して行くことは歴史が証明しています。、昨今のニュース画面を見ていると政界、官界、財界、学会の代表が「まことに申し訳ありません」と言葉丁寧ですが、頭を下げてる姿はまさに卑しさを感じてしまいます。これが戦後民主主義のなれの果てなのでしょうか。

 

 それにも増して卑しさを感じるのは暴露スクープのマスコミメディアの姿勢です。もちろん巨大な権力に対し「事実は何か」「真実は何か」を追及して行くことは絶対に必要です。しかし昨今は本質とは関係ない下衆な興味本位の暴露記事が多いように感じます。もし幕末に今のようなマスコミが存在していたなら、坂本竜馬、高杉晋作をはじめとする志士たちは、スキャンダルで潰され、明治維新の実現は無かったことでしょう。

 

 また昨今、田中角栄さんが大きく再評価されています。評価されるのは当然です。しかしもう遅い。なぜ田中さんが一番苦しんで戦っている時、真の評価をしてやらなかったのか。只々時流に迎合して正義面してこれでもかこれでもかと悪口を書き連ねていたのではないのか。寄って多寡って稀有の有能で偉大な政治家を潰しておいて、手のひら還して今更何をか言わんやです。

 

 俗論を排し、将来を見据え、人知れず歴史の動輪を前に推し進めて行くことが、政治の要諦だと思います。

 

 古いから駄目だと簡単に切り捨てるのではなく、先人の知恵や失敗から学ぶ姿勢こそ今必要とされていると思います。「自国の歴史と伝統を学び、それを守る」。それは傍若無人の隣国から日本の主権と独立を守る基本となるものと思います。

アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮など日本を囲む周辺状況は今大きく厳しい状況に変わろうとしています。こんな時、自国の政権の批判ばかりしていて良いのでしょうか。

 教育の基本は人を育てること。「尚武勧学」に徹し、国を守る気概持って人を育てることこそ肝要かと思います。